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プログラムの作製


以前の大会では,プログラムの紙面をすべて実行委員会で作ってしまい,印刷所には 印刷だけを頼んだこともあったようです. つくば大会では,原稿や生データを渡して印刷所に紙面作りまで頼みました. 多少コストはかかりますが,たいした金額ではないし, 手間と時間を考えたらこのほうが効率がよかろうと判断しました. 結果としてこれでよかったと思います.

以下はプログラム作製担当の藤岡正博さんのメモです(一部編集).


(★は今後修正した方がよいと思われる点)

■手順・スケジュール

大会約5カ月前 レイアウト概要の決定(見積書依頼のため)
見積書依頼(複数業者に)
印刷業者決定→業者とスケジュール打ち合わせ
約4カ月前(参加申し込み〆切) プログラム編成会議
各担当実行委員にプログラム原稿の依頼 (>プログラムの内容一覧を参照)
約3カ月前 プログラム原稿締め切り
印刷所へ入稿
約2カ月前 プログラム完成→土倉事務所へ送付

■印刷業者決定まで

  • 見積書を依頼するために、前年のプログラムを参考に大きさや総ページ数、総印刷数(会員数+α)を決める。だいたいでよい。
  • 印刷料金は業者によって相当違うので、複数の業者から見積書を取る。50回大会では4業者で約34万円〜58万円(版組+印刷製本)の開きがあった。なお、土倉事務所も印刷屋なので、見積書を依頼すること。
  • 版組も印刷業者に依頼する場合(テキスト・図版渡し)と、印刷製本のみを依頼する場合の両方で見積書を取るとよい。版組を業者に依頼できると実行委員の負担は減るが、約10万円程経費が増える。
  • 完成したプログラムは印刷業者から土倉事務所へ送付してもらうので、土倉事務所以外の業者にはその送付料についても見積書に入れておいてもらうとよい。
  • プログラムはそのまま要旨集にも載るので、要旨集と同じ印刷業者にした方が便利で経費的にも有利。
  • 見積書といっしょに他の学会のプログラムや要旨集を作った実績(見本)を見せてもらうと安心。

■プログラムの編成

  • 大会事務局(委員長)、会場担当、ポスター担当とプログラムの編成に関する分担をあらかじめ調整しておく。50回大会では、ポスターの分類・編成のみをプログラム係が担当し、シンポ関係は大会事務局で編成した(口頭発表はなし)。
  • 参加申し込みの締め切り後、できるだけ早く実行委員会(プログラム編成会議)を開き、発表の分類・編成方針を決め、発表タイトルのおおざっぱな分類作業をする。
  • 同会議の前にプログラム係ないしは委員長が発表の分類・編成方針の案を作成しておく。
  • 実際の編成作業には発表申し込みを印刷したものをテーブルに広げて作業する(50回大会では委員長兼ウェブ係が用意)。おおざっぱに分けた後は、コンピュータ上と並行して作業していく。
  • 約800件ほどもある発表の分類・会場・日時を決めて番号を振るには相当な時間を見ておく必要がある。50回大会では担当者は約2週間、この仕事と原稿集めに専念した。
  • ★50回大会では、ポスターの大分類を実行委員会が、その後の分類と編成をプログラム係が行った。しかし、分類については発表者に選択してもらった方が発表者、実行委員会の双方にとってよかったかもしれない。その場合には、分類基準についてあらかじめ(大会案内の文案を決める段階までに)十分吟味して提示することが大切。(>つくば大会でのポスター発表の分類表を参照)
  • ポスターの時空間的配置方針は以下の通り.
    1. 大分類内では会場が分かれないようにする
    2. 大分類単位で3日間同じ会場とする(毎日同じ所に同じようなポスター)
    3. 小分類での総数が一桁のものを除いて複数日にまたがるようにする (ある分野は1日でオシマイ、ということにはしない)
    4. 小分類内の発表は連番とする(2次元配置までは配慮しない→当然か・・・)
    5. 申込者による発表日・連番等の希望にはすべて応える

■原稿の収集・他の担当者との連携

  • 大会申し込み締め切り前後に、原稿・図版の用意について実行委員会での分担を決める。
  • 原稿は実行委員会のMLでアナウンスして依頼するだけでは(一部の人を除いて)集まらないので、担当者に個別に依頼する。
  • 依頼する原稿・図版のフォーマットは、原版作成を自分でやるか印刷業者に依頼するかによって違う。いずれにしても、プログラム係が修正できる形で受け取る(特に図版に注意)。
  • 見開きページとする事項との調整などがあるので、原稿を受け取ってからページ組を決めたり、原稿・図版の修正やページを埋める工夫のために、数日の作業を見込んでおく。
  • 会場やシンポ、各種アナウンスなどについて、ウェブ上の大会案内と齟齬がないように原稿完成段階や校正段階でチェックする。

■プログラムの印刷・業者との連携

  • 印刷数は「会員数+α」となる。会員数については土倉事務所に確認する。3月開催の場合、土倉事務所では1月中旬に前年度の会員数を確定できるもよう。その会員数に、大会までの新入会員分(例年40人くらい)と、大会当日のアルバイト分などを追加して印刷数とする。
  • 50回大会での印刷数は3500部で、うち3450部を土倉事務所に送付。やや不足が心配されたので、会員のうち図書館には送付せず。★多めに刷っておいた方が安心。
    <以下は原版作成を印刷業者に依頼する場合>
  • 原稿・図版の渡し方について業者と十分に打ち合わせておく。50回大会では参加者名簿や発表一覧はエクセルファイルで渡した。
  • 前大会のプログラムを見本として渡しておけば、ゴシック指定やインデントなどは印刷業者がだいたいやってくれる。
  • 校正(ふつう2回)には細心の注意を。
  • 発表タイトルの中にある学名のイタリック指定や添え字指定は初校で行う。50回大会では実行委員長とプログラム係でやったが、ミスなくやるのはかなり大変。★ウェブ上で指定できるようにした方が楽(アスキー文字を使った制御文字を決めておく?)。
  • ウェブでの公開用に印刷業者にpdfファイルを用意してもらう。

■50回大会での経費(参考)

  •  プログラム印刷 423,500円 (※A4版72ページ、3500部)
  •  送付料(29箱) 29,000円
  •  消費税      22,625円
  •  合計      475,125円


参考資料

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