洞峰公園 大池回生の碑

大池回生の碑 1971年建 (つくば市 洞峰公園内、2019-07-20 撮影)


大池回生

抑々吾が洞峯沼は徳川時代初期天然池に人工を加へ
造成せられたものと傳へられその後幾度かの改修を
経て吾が部落の灌漑用水の根源池となりたるものと
云ふ、就中谷田部藩主細川興嗣氏時代救農治水に意
を用い相模の國より農聖二宮尊徳先生を招きその指
導により当池を利用した用水事業を起し農業の振興
を計りその跡は最近迄存置せられていたのである

然るに昭和三十七年國に於て研究学園都市建設の議
起り谷田部町もまた将来の大発展を期しこの大業を
推進しその結果昭和四十五年当池を主体とした遊園
地が計画されその後部落に於ても関係者より精算人
を選任し所有地全部を日本住宅公団に提供協力し今
後洞峯沼公園として生れ変ることに相成つたのであ
る。茲に農民と共に生きた大池の精霊に感謝しこれ
を記念し碑を建て後昆に傳へんとするものである

谷田部町長横田榮一 撰文

上記碑文中に「谷田部藩主細川興嗣氏時代」に二宮尊徳の指導を受けたとあるが、細川興嗣氏は1855年生まれ、谷田部藩主と なったことはなく、また二宮尊徳は没年が1856年で、興嗣氏が1歳前後でなくなっている。時代的には、指導を受けたのは七代藩主細川興徳氏(在位 1788-1837)、 八代藩主細川興建氏(在位 1837-1852)、 九代藩主細川興貫氏(在位 1852-1869)の誰かの時代だろう。


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