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R でプログラミング:データの一括処理とグラフ描き

0. はじめに:この文書のねらい

このページは,R を使って大量データの一括処理と自動的な図化をしたい という方むけの入門文書です.

R は,統計解析機能も描画機能も充実したフリーのソフトです. 命令をひとつひとつ入力して使うこともできますが, 命令を並べたプログラムを書いて実行することもできます. プログラム次第で,多数のデータファイルの一括処理も可能です. プログラムを書いてしまえば,マウスを動かしながらの手作業でひとつひとつ 統計計算や作図を行うよりも,はるかに効率よく作業ができます.

データがどんどん増えていったり,前に解析した生データのまちがいを発見して データファイルを訂正しても,プログラムをもう一回実行すればよいだけ. 少し長い目でみれば,自動化の努力はぜったい報われます.楽をするための 苦労を惜しんではいけません

とはいっても,これまでなんらかの言語でのプログラミングの経験がないと, そもそも一括処理プログラムのイメージが持てないかもしれません. また,世の中には,Rの使い方の解説本,解説ページがしだいに増えてきていますが, プログラムを書いて大量データの処理を自動化するという 観点からのものはあまり見当たらないようです. そこで,その点に焦点をしぼったページを作ってみることにしました. プログラミングの経験も R の経験もない方にも読んでいただくことを 想定して書いています.

この文書では個々の描画機能についてくわしくは説明していません. また,R の本来の機能である統計解析についても,多少の解析例は登場しますが, 包括的な説明や,解析手法の統計学的な解説はほとんどしていません. これらについては他のページや書籍がありますから,それらを参照してください.

限られた機能の解説とはいっても,ちゃんと論文や学会発表に使える質のグラフを 描くことができます (例1例2) .とくに12章、13章ではそこに焦点を絞って説明しています.

わたし自身,R についてはほんとに初級者のレベルで,いろいろ勉強している段階です. ここまでに苦労しながら理解したことを,せっかくだから文章にまとめてみようと 思ったのが,執筆のそもそもの動機です.

そんな人間が書いてますので,いろいろ誤りや不正確な点,不適切な点, 不備な点があることと思います.ご指摘いただければたいへんありがたいです (連絡先). 励ましのお便りも大歓迎です.


しばらく前から、日本生態学会全国大会では 久保さん(北大)と粕谷さん(九州大)が 「データ解析で出会う統計的問題」というシリーズの自由集会を企画されています. この中では,統計解析ツールとして R の使用が推奨されています. 2008年の55回大会(福岡)では 「 データ解析で出会う統計的問題 -- R プログラミングの基礎 と題する集会が行われました.その際,私は R を使った作図プログラムについて お話をする機会をいただきました.そのときのプレゼン資料を掲載します ( PDF, 0.6MB). この文章を読む前の,気持ちの準備に役立つかもしれません.

謝辞

これまでに本ページにご意見,ご指摘,ヒント,励ましなどをくださった 以下のみなさんに感謝します(50音順). 浦口あやさん / 小川みふゆさん / 加藤聡史さん / 黒田啓行さん / 正木隆さん / 松村俊和さん / 鈴木治夫さん. また,わたしがR を独習するにあたっては舟尾暢男さんの R-Tips にたいへんお世話になりました. 本文書のなかでも,詳細は R-Tips におまかせしているところがたくさんあります. こうした有用な文書を作製・公開されている舟尾さんに感謝します.


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