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pair correlation 計算用プログラム ppa-r の使い方

Updated on 30 November 2004

まずはどこかに置く

ppa-r は,Windows 95/98/Me/NT/2000 のコマンドプロンプト,いわゆるDOS窓 で動作します. ppa-r.exeは,パスの通ったフォルダに入れるか, データファイルを置いて作業したいフォルダに入れるかしてください. DOS窓の使い方が分からなかったら リンク集の,プログラミングの道具などのページ内の WindowsのいわゆるDOS窓の使い方 からたどって勉強してください.

ppa-r が使える状態なら,コマンドラインに

C:\>ppa-r

のように入力する(C:\>の部分はDOS窓のプロンプト. 作業環境に応じて実際に表示されるものは異なる)と, 以下のように簡単な使用法が表示されるはずです.

ppa-r ver 0.1  2004 by TAKENAKA A.
USAGE: ppa-r r_unit r_upto file1 [file2]
  r_unit is the increment of distance, r.
  r_upto is the max r.
  If file2 is not given, pair cor. within a set of points is caluculated.
  If file2 is given, pair cor. between two sets of points is caluculated.
For details, visit http://takenaka-akio.cool.ne.jp/etc/ppa-r/

データファイルを用意する

1行に1点のX座標とY座標の値を記録したテキストファイルをデータファイル として用意します.ただし最初の一行には点が分布している地域全体の幅と長さ を書いておきます(四角形であることが必要.正方形である必要はない. 点のx座標とy座標のデータのあいだは任意の数の空白かタブで区切ります. y座標のあとに空白やタブがあれば, その後ろに何が書いてあっても無視されるだけです. また,まったくの空白行や,1文字目が#で始まる行も無視されます. 以下に,データファイルの例を示します.

#  ためしのデータ ←のように#で始まる行はコメントとして無視される.
50.00	80.00

1.02	79.16
0.75	71.82
30.00	20.61
...
2.20	59.94
45.52	54.90
40.66	69.83

計算してみる

test1.dat という名前のデータファイルがあるとします. 対象面積は 50 m x 80 m. 1 メートル刻みで30メートルまでの pair correlation 関数の値を計算するには,

C:\>ppa-r 1 30 test1.dat

のようにコマンドを入力すると,たとえば以下のような結果が出力されます.

Delta	0.968246
r	cor
0.50	5.943
1.50	7.413
2.50	7.765
3.50	5.869
4.50	5.407
5.50	4.365
6.50	3.690
7.50	3.018
8.50	2.173
9.50	1.551
10.50	1.181
...
27.50	0.964
28.50	1.045
29.50	1.215

最初に出力される Delta は,円周の幅の半分の値です. 距離 r のところの点の密度を計算するときに,実際は r +/- Delta の距離の 点の密度を計算しています. 次の行はヘッダ行,以下の行には距離 r と pair correlation の値が並んでいることを 示します.

あとは距離と pair correlation の計算結果が各行に並んでいます. 距離の刻みに指定する値を k とすると,k * 0.5, k * 1.5, k * 2.5, ... の距離の pair correlation の値を計算します. この例では,いくつかの集中斑を作るように点を分布させたデータを使っているので, 距離が短いところでは 1 よりもかなり大きな値が出ています. なお,edge correction には Ohser の方法を使っています.

表示されるデータはリダイレクト機能を使ってファイルに記録します. たとえば,

C:\>ppa-r 1 30 test1.dat > result1.txt

のように,コマンドのうしろにリダイレクトの記号 > と作りたいファイルの 名前(上の例ではresult1.txt)を書けば,計算結果は画面に表示されずに このファイル中に書き込まれます. 同名のファイルがすでにある場合には上書きされますが, >> のようにリダイレクト記号をふたつ並べて書けば, 既存ファイルのうしろに書き加えられます.

2種類の点のあいだの関係を調べる

2種類の点の分布のあいだになんらかの関係があるか,あるいはお互いに無関係か といったことを調べたいときには,一方の種類の点の周囲にある他方の種類の点の 数を調べて,同様にL関数を計算します.この場合にはそれぞれの点の分布を別 ファイルに用意しておきます.test1.datとtest2.datという名前の ファイルを用意したとしたら,

C:\>ppa-r 1 30 test1.dat test2.dat

のようにそれらの名前を並べて指定します. この場合も上と同様な形式で距離と pair correlation の値の組みを表示します.