ppa-L は,Windows 95/98/Me/NT/2000 のコマンドプロンプト,いわゆるDOS窓 で動作すると思います(NT4.0でしか動作確認してませんが). ppa-l.exeは,パスの通ったフォルダに入れるか, データファイルを置いて作業したいフォルダに入れるかしてください. DOS窓の使い方が分からなかったら....調べてください.
ppa-Lが使える状態なら,コマンドラインに
C:\>ppa-l
のように入力する(C:\>の部分はDOS窓のプロンプト. 作業環境に応じて実際に表示されるものは異なる)と, 以下のように簡単な使用法が表示されるはずです.
ppa-L ver 0.1 2001 by TAKENAKA A. USAGE: ppa-l r_unit r_upto file1 [file2] r_unit is the increment of the distance, r. r_upto is the max r to calculate L value. Feed one file to calculate L for given point pattern. Feed two files to calculate L for bivariate point pattern. |
1行に1点のX座標とY座標の値を記録したテキストファイルをデータファイル として用意します.ただし最初の一行には点が分布している地域全体の幅と長さ を書いておきます(四角形であることが必要). 点のx座標とy座標のデータのあいだは任意の数の空白かタブで区切ります. y座標のあとに空白やタブがあれば, その後ろに何が書いてあっても無視されるだけです. また,まったくの空白行や,1文字目が#で始まる行も無視されます. 以下に,データファイルの例を示します.
# ためしのデータ ←のように#で始まる行はコメントとして無視される. 100 100 調査地のサイズは100メートル×100メートル(単位は任意) 65.8 87.7 点のx座標とy座標 56.8 72.1 79.2 0.8 ケヤキ 84.2 85.8 コナラ ←のようにうしろに他のデータがあってもかまわない. 5.7 42.3 ... 78.1 3.0 6.6 76.6 55.8 97.7 21.4 76.3 68.1 0.6 |
上のデータファイルがtest.datという名前だとします. 0.5メートル刻みで40メートルの距離までのL関数の値を計算したかったら,
C:\>ppa-l 0.5 40 test.dat
のようにコマンドを入力すると,たとえば以下のような結果が出力されます.
100 points loaded from <test.dat> 0.5 0.299985 1 0.131904 1.5 -0.368096 2 -0.609273 2.5 -0.698037 3 -0.315518 3.5 -0.358714 .... 37 1.16737 37.5 1.19068 38 1.16874 38.5 1.37385 39 1.30347 39.5 1.33197 40 1.38706 |
各行の最初の数値が距離,次の数値がその距離に対応するL関数の値です. なお,edge correctionにはOhserの方法を使っています(詳しくは 島谷さんの総説を参照のこと).
表示されるデータはDOS窓のリダイレクト機能を使ってファイルに記録します. たとえば,
C:\>ppa-l 0.5 40 test1.dat test2.dat > result.txt
のように,コマンドのうしろにリダイレクトの記号 > と作りたいファイルの 名前(上の例ではresult.txt)を書けば,計算結果は画面に表示されずに このファイル中に書き込まれます. 同名のファイルがすでにある場合には上書きされますが, >> のようにリダイレクト記号をふたつ並べて書けば, 既存ファイルのうしろに書き加えられます.
2種類の点の分布のあいだになんらかの関係があるか,あるいはお互いに無関係か といったことを調べたいときには,一方の種類の点の周囲にある他方の種類の点の 数を調べて,同様にL関数を計算します.この場合にはそれぞれの点の分布を別 ファイルに用意しておきます.test1.datとtest2.datという名前の ファイルを用意したとしたら,
C:\>ppa-l 0.5 40 test1.dat test2.dat
のようにそれらの名前を並べて指定します. この場合も上と同様な形式で距離とL関数の値の組みを表示します.