ワラビは地下に養分を貯めるので,刈り取りに強い.職場の構内のアカマツ林の林床は 毎年草刈りをしているが,刈ったあとにいちはやく顔をだすのはワラビの葉だ. 晩秋になり黄色くなったワラビの葉が木漏れ日を受けている (写真).
土曜日の一般向け講座の準備をぼちぼちと進めたり,来年3月の生態学会に向けて データをいじってみたり.
職場の構内にメタセコイアが何本も植わっている.今の季節は紅葉が美しい (写真).
このところ膝の故障で参加を断念していた職場の体力テストに,3年ぶりに参加した. 参加は義務ではなく,集まってきた人間は職場全体のサンプルとしてはきわめて偏っている. 一部では体力自慢同士の熾烈な争いが展開されていた. 体力テストというよりは体力コンテストと呼ぶべきであろう. 激闘のあと,来年にむけて新たな闘志を燃やす姿があちこちで見られた.
私の体力年齢は 20〜24歳とのこと.まだ元気だ. 自分の体力が年齢により不可避的に低下することは,なかなかイメージできない. でも,やがてそういう日はくるのだろう. たとえそうなっても年齢を言い訳に使うことはしたくない.
通勤途中にあるガマズミの実が赤い (写真).
今年の3月にあった日本生態学会主催公開講演会で来場者の方に書いていただいた アンケート結果に,おもしろい傾向があった.8件の講演それぞれについて 「おもしろかったか」「勉強になったか」「分かりやすかったか」を尋ねている. このうち「おもしろい」と「分かりやすい」にははっきりと正の相関がある. いっぽう,「勉強になった」はほかの2項目と相関がないように見える.
多少分かりにくかいところがあったり,聞き手を楽しませる工夫が不足していても, 今まで知らなかった内容があれば「勉強になった」という感想が出てくるということか. もちろん,まったく分からない講演だったら勉強になるはずがない. どの講演者も一定レベル以上の分かりやすさに達しているからこその結果という面は あるだろう. また,もともと何かを学ぼうという意欲のある方が聞きにこられているので, 淡々とした話であっても,そこからなにかを得ようと努力されるということもあると思う.
なんにせよ,「おもしろさ」「分かりやすさ」だけを追い求めて 中身の質が伴わなければ本末転倒なのは確かだ.おもしろく感じさせること, 分かりやすく伝えることは,いずれもメッセージを上手に伝える技術にすぎない. とても大切な技術ではあるが,すべては確かなメッセージがあってこそだ.
庭で咲いているイソギクはハナアブに人気だ (写真). ハナアブはハエの仲間のハナアブ科の昆虫の総称で,人を刺すアブとは違うグループ だそうだ(昆虫に関してはまったくのしろうとなので,「…だそうだ」です).
今年の角川短歌賞の受賞作(「空の壁紙」光森裕樹)五十首のうちの一首.
あなたならきつとできるといふことが冬ながくしてできずにゐたり
身につまされること多々あり.
庭の畑では,ナスだのシシトウだのといった夏野菜はみな終わったが, 夏にデンプンをため込んだサイトモは今が収穫のときだ. そのほか,春菊,京菜などの葉物がとれるし, ブロッコリーやカリフラワーが膨らんできて収穫が近い (写真). ニンジンもそろそろとれるだろう. レタスのとうが立ったのを放っておいたら,花が咲きはじめた (写真).
5年の管理職任期をマラソンにたとえると,もう残り20キロを切った. すでに22.23キロを走り,あとは19.965キロ.日々 23.1 メートルずづつ, 着実に距離を刻むのみ.
きのうは気持ちのよい晴天で,色づいた葉も太陽の光に映える (イチョウの黄葉).
けさ庭に出たら,西の空に満月がかかっていた (写真). シルエットが見えているのは,だいぶ落葉したセンダンと,画面下のほうにはイヌシデ. センダンは,高さ20センチほどの割り箸のような苗を買ってきて, 3年で4メートル近くになった. 好き放題に伸ばしたら,庭が全部センダンの陰になりそうだ. どう刈り込んで樹形を整えるかが課題だ.
生態学会全国大会の エコフォトアワード2009は本日締め切り(一般講演の申し込みも). 評価したり評価されたりは,業務でいやというほどやっているし, 私のしろうと写真を出して審査してもらいたいとは思わない. いいなと思った絵を写真に切り取り,ここに載せて,何人かの方に いいなと思っていただければ,私はもうそれで十分だ.
庭のドウダンツツジの紅葉が盛りだ (写真).
近々,一般向けに生物多様性の話をする ( 案内ページ)ので,ぼちぼち準備を始めた. いわゆるアウトリーチ活動 (「研究開発を行う組織・機関が一般社会に向けて 教育普及・啓発活動等の働きかけを行うこと」 > 引用元) の一環ということになっている. 「守るべきもの=失われると困るもの」と 「守りたいもの=失われたら嫌なもの」を区別した話をするつもり. すべてが「守るべきもの」だと主張すると無理がある. 「守るべきもの」を説明しつつ, 「守りたい」という気持ちに共感してくれる人も増やしたいが, それは自然のファンを増やすということであって,説得することではない.
来週,職場で体力テストがある.数年前に受けたあと,膝のけがもあって ご無沙汰していた.前回の成績を維持できるだろうか. 立ち幅跳びの前に頭上で手を叩きスタンドの手拍子を要求する, 会心のジャンプだったら着地後に「うぉぁ〜〜〜!」と叫ぶ, シャトルランのときスペシャルドリンクを用意するなど,ばかなことを考えて盛り上がっている. やらないけど.
このところ,これといった写真をとっておらず,載せるネタはない. そんなときは, 折々の写真から の写真解説など書き進めればよいのだが,進んでません.すみません.
写真といえば,来年3月の生態学会全国大会で エコフォトアワード2009という写真展があり,作品を募集している. 今週金曜日が締切です.
学会が大きくなると,どんどん大会の運営が大変になる. そこらへんの事情を,前回大会時の企画委員長である齊藤さんが今年5月の 学会ニュースレターに書かれた.そのまま埋もれてしまうといけないので, 全国大会ページの 文書アーカイブにHTML版を置いてみた ( 「生態学会大会の運営について(福岡大会からのメッセージ)」). おなじアーカイブ中の 日本生態学会大会での託児所設置の経緯には, 大会時に託児所をかならず置くという方針ができるまでの先人の努力が記録されている.
10月が終わり,管理職任期は31ケ月が終わってあと29ケ月となった. 遠くにかすかに見える希望の光.
あしたは東京でふたつの会議をはしごする. どちらも知ったかぶりをしないといけないので,楽しくない.
職場の構内でセンブリが咲いている(写真).