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2013年 7月

2013-07-31

職場の構内のアカマツ林の下でワレモコウが咲いている (写真)。 これだけアップで撮ると、小さい花の集まりだということがよく分かる。 去年のいまごろも写真を撮っている (2012年7月の写真)。 コバギボウシも花盛り (写真)。 もう少しすると下草刈りが入るので、構内で夏の花を見るのは今がチャンスだ。 以前は、7月後半にある職場の一般公開にむけて、月の前半にきれいに刈られていたのだが、 一般公開時に自然探索ツアーをしたいからとお願いして、一部の下刈りの時期をずらしてもらった。 そのために、いままで開花・結実に至らずに刈られていた種類が暮らしやすくなっているかも。 ただし、まったく刈らなくないとササ藪になってしまう。 いろいろな刈り方をするところが混ざっていると、そこに暮らす生き物も多様になる。

クリの果実が大きくなってきた (写真)。 クリの木の下にとめてあるだれかの車の屋根に、人が並べたようにふたつのイガが落ちていた。 車の色との組み合わせがちょっとおしゃれ (写真)。

ひとつ訂正。 24日のところに、アサガオ (Ipomoea nil) は葉腋につぼみをひとつ付けると書いたが、 よく見ると3つぐらいつけているものもある。 ソライロアサガオ (Ipomoea tricolor) のようにたくさん付けることはないようだが、 ひとつか複数かで区別できるわけではないようだ。 確認不十分で書いてしまいました。すみません。

2013-07-26

まずは地味に、ハンノキの実(写真)。 通勤路からちょっとはずれたところに、まとまってハンノキが生えているところがある。 ちょうど半年前に、すずなりの雄花の写真を撮った(1月の写真)。

とある池で、アオサギとダイサギを見た (写真)。 ダイサギはゆっくり歩き (写真)、 小魚を捕まえる (写真)。 ときおり、少し飛んで場所を移動していた (写真)。 飛び上がろうとするときは、水面を走っているように見える (写真1写真2写真3)。

無事に育つことを祈る。 (写真)。 なかなか用心深く、人の気配を感じると植物の陰に隠れる。 無事に育つことを祈る。

あとはカワセミ。 池を渡る橋のうえで水中の様子をうかがい(写真)、 獲物を見つけると飛び込む (写真)。 シルエットもなかなかよい (写真)。 池の周囲の緑が映る水面に、アメンボが作る水紋が広がっていた。

以上、鳥日記でした。

2013-07-24

朝起きて、二階から一階に降りて行くと、リビングの前のソライロアサガオやアサガオが咲いてうれしい。 ソライロアサガオ(あるいは西洋朝顔)は、ふつうのアサガオの品種ではなく、種が違う。 アサガオは Ipomoea nil、ソライロアサガオは Ipomoea tricolor。 アサガオは葉の付け根につぼみをひとつ付けるが、 この写真で分かるように、 ソライロアサガオはいくつものつぼみが付く花序を作る。

家の軒下に巣を作ったキイロスズメバチと、物置の中に巣を作ったコガタスズメバチとの 根競べ は、いずれも人間の勝ちに終わったことを記録していなかった。 コガタスズメバチは2回、キイロスズメバチは5回巣を撤去したところで撤退した。 どこか人とぶつからないところで巣作りに成功していてくれたらよいのだが、というのは 人間の勝手な希望だ。

もうひとつ、どうでもよい経過報告。 いつのまにやら自分のベスト体重を3キロほどオーバーしていたのを元に戻す努力の結果、 ベスト体重マイナス1キロまで減量に成功した。 今は、無駄に間食したり大食いしたりしないで現状維持しているところだ。

2013-07-23

ナルコビエの毛がふさふさした花序 (写真)。 気持ちよい手触りだ。

初心者がとっつきにくい植物というと、イネ科、カヤツリグサ科、シダが代表格だろう。 花が地味、ないしは花が咲かず、葉は一見するとどれも似たように見える。 でも、しばらく付き合っているとだんだんに違いが見えてくる。これが快感だ。 いまのところ、シダは最初のハードルは越えたかな、という程度で停滞中。カヤツリグサ科は全然だめ。 イネ科は、ときどきハードルをまたぎかけ、しばらく飛ばないあいだに忘れるのを繰り返している。

2013-07-22

投票所に向かう道は、ふだんはあまり通らない道だ。 今までは気が付かなかったが、サワグルミが植わっていて、果穂がたわわに… と思ったが、 あとで調べたらシナサワグルミという中国原産の種類だった (写真)。 実の翼の幅が狭いとか、葉が奇数ではなく偶数羽状複葉だとか、複葉の中軸に少し翼があるとかが、 在来のサワグルミとのはっきりした違いだ。 サワグルミの仲間は、クルミ科ではあるけれど、食べられるような実はできない。

アカシデの果穂もぶらさがっていた (写真)。小さな葉(果苞)の基部に、小さな 実がついているのが見える。

そのほか、エンジュが花盛り (写真)。 いかにもマメの仲間の花だ (写真)。 エンジュも中国原産。

鉢植えのソライロアサガオが咲きはじめた (写真)。 花の中心部分に向かって、青から白、そして黄色へと色が変化していく。

2013-07-18

西表といえばマングローブだ。日本ではもっとも多い、6ないし7種のマングローブ植物が林を作る。 海沿いの泥地に発達し、潮の干満によって海水にひたったり干出したりを繰り返す。 密生するオヒルギのあいだを引いていく水が、小さな澪筋を作っていた (写真)。 多くの種は、母樹についたまま発芽する胎生種子を作る (ヤエヤマヒルギの胎生種子)。 マングローブという生き方と、胎生種子という繁殖のしかたがなぜ結びついているのか。 ちょうどメヒルギが開花中(写真)。 ピンと伸びているのは萼(がく)で、細くちぎれているようにみえるのが花弁だ。

水辺のミナミコメツキガニにカメラを向けたら、手前にミナミトビハゼ(通称 トントンミー)が入り込み、 ちょっとおもしろい絵になった (写真)。

スコールのような雨のあと、宿の食堂の前のヤシの葉に、メジロが来てとまった (写真)。

南の島の絵日記の最後に、海と空の風景写真。海底の状態によってさまざまな色を見せる日中の湾内の海 (写真1写真2)と、 夕刻の残照 (写真)。

しばらく前から、植物だけでなく鳥や昆虫の写真も撮るようになった。 望遠ズームを導入したこともひとつの理由だが、もうひとつの理由は、 回りに教えてくれる人たちが増えたことだ。ぱっと見て種類を教えてくれたり、 種までは決まらなくても少なくとも何の仲間かを教えてくれたり。 種類が分かれば、その暮らしかたを調べることもできる。 なんだか分からないけどきれいな虫だね〜で終わるよりもずっと楽しい。 自然と親しむといっても、最初に顔つなぎをしてくれる人がいるといないとでは大違いだ。

2013-07-17

一週間家を空けているあいだに、畑の作物はだいぶ進んだ。トウモロコシの雄花が満開だ (写真)。花粉の入った葯がたくさんぶら下がっている。

旅先の写真の続き。 カンムリワシは、しばしば電信柱の上にいるので、なんとなくありがたみが薄くなる (写真)。 エリグロアジサシをもう一枚 (写真)。やはりかっこいい。 テリハボク (写真)は、よく植えられているフクギと同様に オトギリソウ科。 あと、あまりにベタな南国イメージだが、道路沿いに植えられていたハイビスカスの花を一枚 (写真)。 雌しべのまわりに合着して、先端だけ横に突き出す雄しべが、この仲間の特徴。

石垣島の海岸に、黒いサギと白いサギがいた (写真。右手前に黒いサギ、左奥に白いサギが見える)。 あとで調べて分かったが、おどろいたことにこれはどちらもクロサギという種類らしい。 九州以北ではもっぱら黒色型で、南西諸島では白色型がまざるのだそうた。 黒いクロサギ(写真)と 白いクロサギ(写真)か。 形容矛盾が楽しい。

調査の帰路、名門高校野球チームと飛行機の便が一緒になった。 待合所に入ってくる選手たちはみな、手に自分のグラブを持っていた。これだけは預けないようだ。 スパイクはサイズさえ合えば人のを借りられるし、ユニフォームも人のを借りて番号を縫いつけてしまえばよいが、 自分の手になじませたグラブは貸し借りできない。なるほど。 グラブを見れば投手、捕手、ファースト、内野手、外野手の区別がつく。 あれれがピッチャーか、雰囲気あるな、などと思いながら眺めていた。 残念ながら、翌日の試合で敗退したようだ。

2013-07-16

調査手伝いから戻った。先島諸島を直撃する台風7号と遭遇し、本場の台風を体験した。 当然ながら、人も社会も生き物も、台風が時々来ることを前提に暮らしていることを感じた。

とりあえず、数枚だけ写真を掲載。予想外の収穫は、海岸で撮ったエリグロアジサシ (写真1写真2)。 なんともかっこよい。 南西諸島には繁殖のために飛来する夏鳥とのこと。 いるべくしているのは西表のミナミコメツキガニ (写真)。 人が近寄るとたちまち砂の中にもぐってしまうが、しばらくじっと待っていると 出てきて食事を再開する。

いかにも沖縄の海岸近くの植物なのは モンパノキ(写真)や クサトベラ(写真)。 これらを見ると、とっても島に来た気がする。

2013-07-06

虫に人気のリョウブの写真をもう少し。 木に隣接する屋根の上に立つと、いろいろな虫が飛び回っているのが見える。 トラマルハナバチの足には花粉団子がついていた (写真)。 ミドリヒョウモンが訪花中 (写真)。 チョウは自分では分からないので専門家に確認した。

アカマツの林のしたで、ヤマユリが開花した (写真)。 単独の花としては、日本で屈指の立派な花だろう。

ガガブタの花が咲いた池では、トンボが飛び回っている。 どこにも止まらず、動きが速くで撮りにくいコシアキトンボを、ようやくどうにか捉えた (写真)。腹の基部寄りが白くて、 腰の部分があいているように見えるというのでコシアキトンボ。この白がとてもよく目立つ。

それほどおもしろい情報を含んでいるとは思っていなかったデータをすこし加工して図にしてみたら、 ちょっとびっくりなパターンを発見した。 データは、まずは図を描き、それを見て考えることが大切だ。 意味ありげな図ができるとおのずといろいろ考える。 どんな図を描くかというところが工夫のしどころだと、改めて思った。

明日からの不在を前に、いろいろ片づけたり仕込んだり。

2013-07-05

職場の池のガガブタが咲いた (写真1写真2)。 もともと霞ヶ浦起源のものだ。 葉はスイレンに似ているようにも見えるが、系統的にはとても離れている。

リョウブが花盛り(写真)で、 近寄ると甘い香りがする。 昆虫に大人気だ(クマバチ)。

今週末から1週間余り、調査手伝いで不在です。

2013-07-03

夕方、雲が赤く染まっていた (写真)。 空の向こうから、三羽の鳥が飛んできた。種類までは判別できないが、サギの仲間のようだ (写真1写真2写真3)。

ヤブミョウガの花が咲く季節だ (写真)。ヤブミョウガはツユクサ科で、 花を食べるミョウガはショウガ科。 ミョウガのつぼみが土の上に顔を出すのはもう少し先か。一昨年は7月末に写真を撮っている (写真)。 味噌汁に散らしたり、キュウリの浅漬に刻み込んだり、まるごと天ぷらにしたりと、毎年いろいろ楽しんでいる。

読めるけど書けない漢字の代表格は薔薇だ。何度か覚える努力をして、その時は覚えても、 使う場面がないのですぐに忘れる。 話は飛ぶが、小野不由美の中国歴史系ファンタジー 「十二国記」 に、饕餮(とうてつ)という妖獣が出てくる。なんだかすごそうなので、絶対役に立たないことは確かだが、 何年か前に字を練習した。 つい最近、古い中国の青銅器を見たら、説明に饕餮文(とうてつもん、とうてつの模様)という言葉が出てくる。 字の練習をしたおかげで記憶に残っていて、おお、あの饕餮だ! と興奮した。 小野不由美の創作だと思っていた饕餮は、中国の神話に登場する怪物だった (Wikipedia)。 字の練習が役に立ったじゃないか。いや、役に立ったとは言わないかもしれないが、 とにかく嬉しかった。役に立つとか立たないとか、どうでもよい。 文化の厚みだ。

2013-07-01

先日、モロッコインゲンの花を載せた (写真)。 脇終わった花を見ると、1センチあるかないかのごく若いサヤが姿をあらわした (写真)。


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