林の中で見かけたアカシジミ(写真)。 前翅の先が欠けているのは、鳥にくわえられた状態から逃げたあとだろうか。 それにダイミョウセセリ(写真)。 もう一枚、サトキマダラヒカゲは、数多のショウジョウバエの仲間とともにクヌギの樹液を吸っている (写真)。 屋外で群れるショウジョウバエを見たのはじめてかも知れない。キイロショウジョウバエか?
おなじ林のなかでじっとしていたイトトンボは、たぶんアオイトトンボ (写真)。 3ペアの脚にどのように力がかかっているのか?見たところ、中央の脚が支点で、前脚は引っ掛け、後ろ脚は つっぱっているような気がするが、どうなのだろう。
思いついたこと。 晴れて欲しい日に降った雨。ホエールウォッチングに参加したが姿を見せなかったクジラ。 しまっておいた食料に生えたカビ。しまっておいた食料を食べてしまったネズミ。 会う約束をしていたのに現われなかった知人。1週間で仕上げようと思った原稿が書けなかった自分。 いずれも残念に思うが、苛立ちの度合いはだいぶちがう。 それを統一的に説明できるか。 自分の心理を分析してみるとおもしろい。 落語の 「天災」 を思い出した。
林床で静かに咲いているオオチドメ(写真)。 直径5ミリほどの球の表面に、小さな花が並んでいる。 地味だ。
それと比べれば派手とも言えるか。フナバラソウ(写真)。 花の直径が1センチ以上ある。
ゴンズイが花盛り(写真)。 つぼみにしか見えないが、近づいてみるとこれでも咲いている (写真)。
以上、地味な花日記でした。
湖畔の草むらで、ユスリカの写真を何枚か撮った。 ユスリカは、ハエ目のなかのユスリカ科の昆虫の総称(カはカ科の昆虫)。 これまでユスリカというものを野外で認識したことはないし、 まして写真に撮ったこともない。人に撮っといてくださいと言われてレンズを向けた。 体長が1センチもなく、ぱっと目には小さなカという以上の印象はない。 撮った写真を大きくしてみて、その美しさにやられてしまった (写真、 写真)。 精密なガラス細工を思わせる。 写真を見てはため息をついてしまう。 体の前に突き出している2本は脚。6本の脚のうち前の2本を突き出すのはユスリカの特徴らしい。
自然の中では、いくらでも発見があるものだと改めて実感する。
午後に東京で会議。電車の時間の関係で半端に早くついてしまったので、 会場近くの公園で10分ほど時間をつぶす。池の端のベンチに座ったら、ダイサギがいた (写真)。 ドクダミの濃い緑を背景に、白い姿が映える。 目元の緑は、この時期のチュウサギとの識別ポイント (写真)。 ふだんは一眼レフ+交換レンズを持ち歩いている。 さすがに東京での会議には持っていかないが、 コンパクトデジカメは常にザックに入れてある。 それが役に立った。
マユミの花が咲いている (写真)。 ニシキギと近縁。 その花で吸蜜中のコミスジ (写真)。 そのほかにもハナムグリのたぐいやハナアブなどがたかっている。 キンバエの仲間も来て、吸蜜のあいまに葉の上にとまっていた (写真)。 この金属光沢。太陽の光を反射すると宝石のようだ。
林内の植物や昆虫を見て歩くうちに、近くにカラスの巣があるのか、 私は要注意人物として目をつけられて威嚇される。たぶんハシブトガラス。 後から飛んできて頭上に接近したり、木の枝をガツガツと叩いたり。 枯れ枝をキックして、下に落とすという高度なワザもある。 つがいらしき2羽がもつれあっているところを写真にとったが、その顔のおそろしげなこと (写真)。
以前、ある人が他の人について「あの人の行動原理はよく分からない」と言っていたことがある。 では、自分自身の行動原理は何なのかと振り返ってみると、どうもよく分からない。 まして他人に分かるわけはなかろう、と続けたくなるが、そこに論理的なつながりはない。 人間はミジンコの走光性を研究し理解しているが、ミジンコが自分の行動原理を理解しているとは思えない。 ミジンコ本人が分かっていないのに人間がそれを理解しようなんて無理だ、とはならないだろう。
ガマズミの花が咲き始めた。さまざまな虫が集まってくる。 クロハナムグリ(写真)や コアオハナムグリ(写真)は この手の花に来る常連だ。 シロテンハナムグリは二回り大きく迫力がある(写真)。 メタリック感が魅力。 コミスジも来た (写真1、 写真2)。
台風6号由来の低気圧のおかげで、昨夜のつくばは47ミリと、久しぶりにまとまった雨がふった。 1ミリ以上の降水は、4月17日に8ミリ、20日に2.5ミリの雨があって以来だ。 乾ききった庭が生き返った。
自動ドアにとまっていたクビキリギス (写真)。 前に立ってカメラを構えるとドアが開いてしまうので、一時的にスイッチを切って撮った。
庭のセンダンの花が咲き始めた(写真)。 エゴノキは三分から五分咲きといったところか(写真)。 クマバチが来ている(写真)。
玄関先に出した鉢植えのシンビジウムの葉にカメムシがいた。アカサシガメ (写真)。 横からみると、口の先が尖っているのが分かる (写真)。 多くのカメムシは植物の汁を吸うが、サシガメの仲間は昆虫などを捕まえて体液を吸うのだそうだ。
ある本の書評 に引用されていた一節に共感したのでメモ。
「専門のことであろうが、専門外のことであろうが、要するにものごとを自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を表明できるようになるため。たったそれだけのことです。そのために勉強するのです」(山本 義隆)。
暗記と受け売りしかしないなら、それは勉強ではない。
ある予定を一週間まちがえて記憶していた。実際より早いほうにまちがえたので実害はほとんどなかったが。 大丈夫か自分、と不安になるが、いっぽうで、とあるウェブシステムのために JavaScript と jQuery を勉強し、インタラクティブなユーザインタフェースを作ったのも連休の成果。 頭の使う場所が違うのか。
最近思いついたこと。 大きな災害は低い頻度で起きるが、むしろ低い頻度でおきることが 大きな災害を引き起こすと考えるべきだろう。 定期的に、あるいは高い頻度で起こることには、人も社会も生き物も備えができているので災害とはならない。 沖縄では毎年経験するような台風が、その強さを保ったまま北海道を直撃したら大きな災害となるだろうし、 雪国ではまったく日常の1メートルの積雪があったら、沖縄の人も生き物も大変なことになる。
もっと想像を広げてみる。いつも昼という世界で数百年振りに夜が来たらどうなるか。 街灯などというものはないし、車にヘッドライトもついていない。 人々は、真っ暗ななかで無理に家に帰ろうとして迷子になったり交通事項を起こしたり。 大変なパニックになるだろう。
春に咲くアザミ、ノアザミが咲き始めた (写真)。 ヒゲナガハナバチが来ている (写真)。 ニッポンヒゲナガハナバチかシロスジヒゲナガハナバチかは不明。
静かに歩いてこその出会いもある。 ふと前を見たらキジがいた (写真1、 写真2、 写真3)。 こんなにでかくて派手な鳥が、そこらへんでふつうに暮らしている。 家の近くのキジは、姿を見ることはめったにないが、地震があるとかならず鳴く。 地震かな?と思ったら耳を澄まし、キジの声が聞こえるとやっぱり地震だと納得する。
池端のフジの花がだいぶ散ってしまい、水面に漂っている(写真)。 他の池では、ホソミオツネントンボが交尾していたり (写真1、 写真2)、 シマヘビが泳いでいたり(写真)。
ハナイバナの数ミリの花(写真)。 キュウリグサと同じくムラサキ科で、花の形が似ている (キュウリグサ)。
サワフタギの花が盛りだ(写真)。 そこにいろいろな昆虫がやってくる。 クロハナムグリ(写真)、 ヒラタハナムグリ(写真)。 それと、名前が分からない小型のコガネムシの仲間(写真)。 腹部は金属光沢があった。 ハナカミキリの仲間の種名分からず。クロハナカミキリに似ているが、翅につやがないので、違うのだろう (写真)。 オオスズメバチも飛んでいる (写真)。 今の時期は攻撃性がないとはいえ、その迫力に腰が引ける。
少しは絵日記以外のことも書こうと思ったが、もういいや。 またにしよう。
林縁ではフジが花盛りだ(写真)。 低いところで咲いているのを見つけたので、花のアップ(写真)。 地面では黄色い花がいろいろ咲いている。たとえばコウゾリナ (写真)。
職場の構内で咲いているコバノガマズミに、いろいろな虫がやってくる。 わんわんと飛び回っているのはハチかアブかと思ったが、よくみたら甲虫だ。 折り重なるコアオハナムグリ(写真)。 色の変異がある。身体が毛だらけなのが特徴的だ(写真)。 そのほか、クロハナムグリ(写真)、 ビロードツリアブ(写真)。 そして花序の裏に巨大な虫かげ。越冬したオオスズメバチの女王か (写真1、 写真2)。
見かけるチョウが増えてきた。ヒメウラナミジャノメ(写真)と ウラギンシジミ(写真)が撮れた。 あと、いかにも肉食な感じのムシヒキアブの仲間、チャイロオオイシアブ (写真)。
枯れたマツの上で、ホオジロがさえずっていた (写真)。
かくものどかな春の日々。されどのどかならざる人の世。