もうすぐ5月が終わる。 家の畑では、野菜の苗が育ちつつある。トマト、ナス、ピーマン、甘トウガラシなど、 ナス科の野菜は花をつけ始めた。トウガラシもナス科(写真)。
畑仕事をしていたら、地面で白いものが動いた。よく見るとクモだ(写真)。 たぶんウヅキコモリグモというコモリグモの仲間。白いものは卵嚢で、ここに卵を入れて持ち運ぶらしい。だから子守蜘蛛。
庭の花を何枚か。 雨がやんだ朝のホタルブクロは風情がある (写真)。 切り戻したセンダンは、低いところで花が咲いているので撮りやすい (写真)。 バイカウツギの白はほんとうに白い (写真)。
道端で咲いているキキョウソウは北アメリカ原産の外来種(写真)。 花序の下のほうには閉鎖花をつける。
芝にいたニホンアマガエル(写真)。跳ぶと目につくが、じっとしていると 周りの緑にまぎれて気づきにくい。 道沿いのトウネズミモチに大きなイモムシがいた。イボタガの終齢幼虫のようだ(写真)。 前に家の庭にもいたが(写真)、終齢まで育つ前にシジュウカラに食べられてしまった。
いつのまにか、息がつまる感じがなくなった。なんだったんだろう。
ドクダミの花序(写真)。白いのは花弁ではなく苞(ほう)で、その先にたくさん小さな花がついている。 日向のドクダミはなんとなく本来の雰囲気と違う。
イネ科草本の葉上にいたのはオオヨコバイ(写真)。上品な色合いだ。
飛んできてワラビの葉の上にとまったのはキタテハ(写真)。
このごろ、息を吸おうとしてもスムーズに空気が入っていかずに息苦しくなることがある。体を動かしているとき、何かに集中しているときには息苦しくならない。 精神的なものか。いろいろ肩の荷をおろしてストレスも減っているつもりだが、無意識にストレスのたねを探しだしてしまうのか。
庭の畑で作っているカブがそろそろ食べられる大きさになってきた。さっそく味噌汁の具にする。 カブの葉はいたみやすいので、 畑でとって1分後の新鮮な状態で料理できるのはありがたい。
家庭菜園は頭も体も使う。自分で考え、工夫することがたくさんあり、黙々と体を動かす作業もある。 そしてそれらが結果に反映されるが、計算通りにいかないことも必ずある。だから飽きない。 それに、結果を人に評価されたり、他人と比べたりする必要はない。よい野菜がとれたら自分で喜べばよいし、 うまくいかなかったら翌年を期すだけで、深く落ち込むこともない。精神衛生によい楽しみだ。
朝、職場の構内を歩くといろいろ発見がある。 前からいつ咲くか、いつ咲くかと思っていたウメガサソウがようやく咲いていた (写真)。 高さ10センチ前後、これでも低木だ。
ウツギ、いわゆる卯の花が花盛りだ(写真)。 卯の花が咲くと田植えの季節。 近寄ってよく見ると、花のあいだにハナグモがひそんでいた (写真)。 花にくる虫が目当てだ(写真)。
林のなかのアカシジミ(写真)。 左右の翅を互い違いにゆっくり上下すると、翅の突起が触覚で、そちらが頭のように見える。 同じ林のなかで、何か小さく光るものがある。体長5ミリほどのアカガネサルハムシ (写真)。しっかりピントが合った写真が撮れる前に 飛んで逃げられてしまった。
建物の入り口にいたガはウンモンスズメ (写真)。 このデザインはすごい。
道路際の地面の小さな穴に出入りしていたハチはたぶんサトジガバチ (写真)。 巣作り中。穴のなかで掘った土を抱えて、後ずさりして出てくる (写真)。 このあとすぐに飛び立って、土を捨ててまた戻ってくる。 最後に何かの幼虫を狩って運び込み、そこに卵を産み付けてからふたをするのだそうだ。
10年ほど前に左膝をひどく痛めた。何年もかかってだいぶ回復していたが、半年ほど前から、あまり状態が思わしくない。 深く曲げた状態から伸ばすのが大変で、座って料理を置いてまた立ってを繰り返す旅館の仲居さんなど絶対つとまらない。 運動器症候群、いわゆるロコモ(日本整形外科学会のページ)だ。 楽しい老後に向けてじょうずに付き合っていくしかない。
道端の、あまり目立たない外来種2種。ヘラオオバコ(写真)と、 アメリカフウロ(写真)。
ハコネウツギに見慣れない風体のハチが来ていた。調べたところ、ムナカタハキリバチのメスっぽいが不確かだ (写真)。腹部の下面はオレンジ色。 背面は黒くてスミゾメハキリバチと呼ばれ、オスと別種だと思われていたとか。
ユリノキの花が咲いている (写真1、写真2)。 花の中に何かいるようなので開いて見らた、そこにいたのはジョウカイボン(写真)。 いったいなんなんだか分からない名前という点で、昆虫界ではケシキスイと双璧をなすのではないかと思う。 ドウガネブイブイもなかなかだが。
ほかにも、いろいろな花にいろいろな虫が来る。それを調べるのが楽しみだ。 イボタノキに来たダイミョウセセリ (写真)や クロマルハナバチ(たぶん)(写真)、 ガマズミに来たコアオハナムグリのいろいろな色の変異 (写真)や、おそらくタケノホソクロバ (写真)。
そのほかにもいろいろな虫が目に入る。アオイトトンボ(写真)、アカスジキンカメムシの幼虫 (写真)。 遠くに見えた(コミスジではない)ミスジチョウ(写真)は、ここらでは珍しいらしい。 散慢なムシ絵日記になっているが、本人が楽しいのだからしょうがない。
前回の「様子」で書いた yak shaving をやってしまった。以下がその経緯。読みたい人もいないと思うので、地味に記録。
イボタノキが咲き始めた(写真)。 ネズミモチと同じ属で、もわっとした花の匂いも似ている。 イチモンジセセリが来て蜜を吸っていた(写真)。
最近、yak shaving という言葉を覚えた。 本来の目的にたどり着く前に必要なこれをやるために必要なあれを動かすために必要なそれを… という作業のこと (>参考)。 本当に避けられない毛刈りもあるが、いつのまにか本来の目的を見失っていたり、 目的に辿りつけない言い訳のために無用な毛刈りしてたり、ということなるといけない。 でも、毛刈り自体を楽しむのもありだろう。時と場合によるけど。
スイカズラの花(写真)。 甘い香りだ。咲き始めは白く、時間とともに黄色みを帯びる。
池の上をカルガモが飛んでいた (写真)。 羽ばたきながら飛ぶ鳥は、シャッターを押す時点ではどんな写真が撮れているか分からない。 それもまたおもしろい。
朝、家の窓の外でガガンボが交尾していたのを、フラッシュをたいて撮ってみた (写真)。 ガラス細工のような美しさだ (写真)。 マダラガガンボのようだが、よく似た別種もいるようだ。 日本だけでガガンボ科は約700種いるのだそうだ。 ガガンボもすごいが、研究者がガガンボを調べてきた歴史もすごいと思う。 生物の多様性と、文化の厚み。
先日、自転車で走っていたら道路沿いでジャコウアゲハがふらふら飛んでいた (写真)。 写真を撮ってあとでよく見たら、腹を曲げて葉の裏に産卵しているようだ (写真)。 幼虫の食草のウマノスズクサを目ざとく見つける。すごいものだ。 2種の化学物質(アリストロキア酸とセコイトール)の組み合わせ で識別しているのだという。臭いに反応しているのだから、目ざといとは言わないか。
タブノキの芽吹きが、朝日を受けて美しい (写真1、 写真2)。
ノアザミが咲き始め、虫が集まる(写真)。 写真のシロスジヒゲナガハナバチは、ニッポンヒゲナガハナバチとよく似ているが、前翅の脈で識別できるようだ。
エノキの枝にいたアカボシゴマダラの幼虫(写真1、 写真2)。色合いといい、筋の入り具合といい、 なんともエノキの若葉っぽい雰囲気だ。 去年は成虫を見た(写真)。
週末のつくばの遊歩道に甘い香りが漂っていた。香りのもとはニセアカシアだった (写真1、 写真2)
ヤマボウシの花は平面上に広がった枝で上向きに咲くので、写真が撮りにくい (写真)。 上から撮るのはあきらめて下から見上げてみたら、これはこれでおもしろい (写真)。 白いのは花弁ではなくて苞だ。
ほかにはキリ(写真)だの カマツカ(写真)だのが咲いている。
しばらく前に、とある先輩が万年筆でさらさらと字を書いているのを見て、かっこいいなと思った。 まねをしたくなったが、急に万年筆というのはちょっとハードルが高い。まずはすこしいいボールペンで 字を書いてみようと思い、奮発して500円のボールペンを買った。ずいぶん高級なものを買ったつもりに なったが、あとで「ボールペン 高級」で検索してみたら、数万円のボールペンが出てきた。 すみません。二桁違いました。それでも、500円のボールペンは快適で、ノートにいろいろメモしたくなる。 書いてみると、自分の字のまずさに直面する。いいかげん大人の字を書けるようになろうと思い、少しずつ練習している。
オオジシバリの花は、キク科のなかでも端正で好きだ(写真1、 写真2)。ハナアブ、ハナバチに人気のようだ。
グラウンドを囲むネットにとまっていたオオミズアオ(写真)。 前翅は長さ10センチ前後と大型。出会うとうれしくなるガだ。成虫は口が退化しており、食事はせずに繁殖するだけ。
JavaScript の練習で、あらかじめ設定した日までの日数を表示するプログラムを書いてみた。 このプログラムを書き込んだページへのリンクをブラウザのブックマークに登録しておき、ときどき定年までの 日数を眺める。日々を無駄に過ごしてはいけないと、緊張感が高まってよい。
職場の構内で咲いているハクウンボク (写真1、 写真2)。 いかにもエゴノキと近縁な花だ。
庭のイチハツに黒いアゲハが来ていた。ナガサキアゲハのようだ(写真)。
連休の半ばの3連休は、庭の手入れにずいぶん時間を使った。 野菜の苗を植えたり種をまいたりが、ほんの僅かの足し算で、あとは草むしりだの剪定だの、もっぱら引き算だ。 むしった草だの剪定した枝だの、大量にでる残渣はみな畑に埋める。 これがみな、原材料は大気中にわずかに含まれている二酸化炭素だと思うとすごい。 台所から出る生ごみもすべて畑に埋めてしまうので、うちから出る可燃ごみは水気をほとんど含まず軽量だ。 肥料としての効果はほとんど期待していないが、土に還せるものは還したい。
庭の畑のコリアンダーは抽苔して花を咲かせた (写真)。 ながいことつんで食べたナバナもそろそろ終わり。咲いている花には虫に人気だ。 ニホンミツバチ(写真) にセイヨウミツバチ(写真)。 ハナアブのたぐいも(写真1、 写真2)。 そんな賑わいとは無関係に、葉にはガガンボがとまっていた(写真)。
職場の構内に、なぜかカラタマオガタマが植えられている。 今、花盛りだ(写真)。 バナナの香りがする。
ほかに、いろいろ白い花がさいている。カンボク(写真)やら サワフタギ(写真)やら ミズキ(写真)やら。 ミズキには甲虫が集まっていた。コアオハナムグリ(写真)のほか、 こちらはたぶんアシナガコガネ(写真)。
林の中を歩いていたら、細い糸をぶら下げたような虫が飛んでいる。これはこれまで見たことがない。 興奮しながら写真を撮った。あとで「昆虫 尾 長い」で検索したら、たちまち見つかった。ウマノオバチ (写真1、 写真2、 写真3)。 長いのは産卵管で、木の材の中にいるシロスジカミキリの幼虫に卵を産み付けるのだそうだ。 つまり寄生蜂。 カメラを持って30分ぐらいも歩くとなにかしらテンションが上がる発見があるが、 今回はかなりの収穫だった。すごいぞ生物多様性。