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2016年 6月

2016-06-29

ヤブカラシでアオスジアゲハが蜜を吸っている(写真1写真2写真3)。 地下茎で広がりそこらじゅうに絡みついて、庭の管理からはやっかいもののヤブカラシだが、虫の蜜源としては大人気だ。 なので、虫が見たいと思うとヤブカラシも生えててうれしい。我ながら勝手なものだ。

チョウのついでに、先日のヤマトシジミの雌(写真)の、同じ個体の写真をもう一枚 (写真)。 ちょっとした角度で翅の色がまったく違う。色素の色ではなくて構造色だろう。

人が自分で直接確かめられることはたかが知れている。多かれ少なかれ他人を経由した情報でいろいろ判断せざるをえない。 情報を提供する人間は、流す情報と流さない情報をうまく選ぶだけで、まったく違った印象を与えられる。 自分が最初に殴ったことは言わずに、相手が殴ったことだけ言い立てる、というのはありふれたやり方だ。 どんな人にも白い部分と黒い部分があるが、白いところだけ宣伝すればよい人に、黒いところだけ選べば悪い人に見える。 まして、多少の虚偽も盛り込めば、どうとでも印象は変えられる。 せめて、あきらかに論理的でない宣伝には、論理を通せない理由があるのだろうと眉に唾を付けてかかるしかないか。

2016-06-27

おそらくホソムギの花 (写真)。 横向きに伸びた花序では、ちょうど雄しべ、雌しべがはっきり分かる (写真2)。 外来種で、牧草として持ち込まれたものが広がった。

アベリアはとても丈夫で、そこらじゅうに植えられている交配種。 そういう植物にはなかなかカメラを向ける気にならなかったが、 これだけ身近なものをちゃんと見ないのもいかがなものかと思って撮ってみた (写真)。 ツクバネウツギ属。ツクバネの名前は、果実を羽根つきのツクバネに見立てたもの。 羽根にあたるのが萼で、写真に赤く写っている。

道沿いの池の向こう岸になにかがいる気がして、車から降りてそっと近寄ったらゴイサギだった (写真)。 昼間は休憩時間で、夕方から餌を捕るらしい。

ヤマトシジミの雌(写真)。翅の表面は複雑な色合いだ。

選挙が近い。 選挙協力だの共倒れだのという話を聞くと、単純多数決という方法の問題点を思い出す (>2015年9月15日の「様子」)。 そこで書いた例は、 「10人が同じメニューで昼飯を食べるとする。選択肢はカツ丼、ざるそば、冷やし中華の3つ。 10人中4人はがっつり食べたいカツ丼派。 残り6人はみな胃が疲れていてカツ丼は勘弁してくれという気分。 その6人が、第一希望ざるそば派3人と、第一希望冷やし中華派3人に分かれると 、単純多数決ではカツ丼が選ばれ、 カツ丼だけはやめてと思っている過半数の6人がつらい思いをする。 」というもの。 そもそも食欲がないので昼食はパスという人まで「カツ丼を食べようというのがみんなの声だ!」とカツ丼を供される。 食べずに残そうと思っても、試合の前にはカツ丼を食べて勝利を祈願するのが伝統だなどといって許してくれなかったらつらい。

2016-06-26

家の鉢植えのサギソウが咲いた(写真)。 サギソウの授粉には、スズメガだけでなくアザミウマも貢献してるらしいという研究があった (>要旨)。

林のしたで、野生ランのノヤマトンボが開花した(写真)。

池にカワセミがいた(写真)。 最近見かけるホタルガ(写真)。 林の中の暗いところで羽ばたくと、翅の白い線だけがちらついて見える。

2016-06-25

ナツツバキの花(写真)。 もう花の盛りは過ぎて、そろそろ終わりだ。

ハエドクソウの小さな花が咲いている(写真1写真2)。

アカハナカミキリ(たぶん)(写真)。 赤い鼻のカミキリではなく、赤いハナカミキリ。

私が生まれたころ、EEC というものができたばかりだった。欧州経済共同体、European Economic Community だ。 その後、1967年に E がひとつ少ない EC、European Community ができた。このあたりはかろうじて記憶にある。 1993年には EU、European Union が発足した。その後、加盟国が次第に増え、一方でこんどは離脱。 歴史は動いていることをあらためて実感する。

2016-06-23

膝の関節はずいぶん前からガタガタで、階段を一段抜かしで駆け下りようとすると着地の衝撃を受け止めきれない。 一段抜かしで駆け上がるのも靭帯が痛む。脚の付け根もときおり不調。 あっちこっちの不具合で、ロコモーション・シンドローム。 ロコモかしこも不調。←きっとすでに誰かが言っているであろう、しょうもないダジャレ。 ん、「しょうもない」と「駄」が重複しているか。

先日見たスズメガを調べたらブドウスズメのようだ (写真)。 スズメガの1種で、幼虫がブドウの仲間を食べる。 ブドウ+スズメで、なぜかガの名前になるのがおもしろい。

生き物の名前 ○○ の前に何かがついた、×× + ○○ という形の名前はよくある。 スズメ + ガ のように。 さらにその前に言葉がついて、△△ + (×× + ○○) となる場合、しばしば○○が省略される。 ブドウ + (スズメ + ガ) → ブドウ + スズメ + ガ

2016-06-21

今年は 日本時間で 6月 21日の午前 7時34分が夏至。その日の夜の、いざよいの月 (写真)。

夜、家の台所の窓にとまっていた虫を外から撮ってみた。 マエキトビエダシャク(写真)、 ナガチャコガネ(写真)、 ナガヒラタムシ(写真)。 最後のナガヒラタムシはナガヒラタムシ科。 甲虫のなかで、もっとも原始的なグループとされているらしい。 2億5千万年前に現れた初期の甲虫の化石に似た形態だという。 つくばの家の台所の窓から、一気に壮大な話に広がった。

2016-06-20

セリ科のヤブジラミ(写真)。ぱっとしない名前で、花は直径数ミリ程度。 それでもよく見れば俗な感じがなくてよい。

庭のラベンダーが咲いている(写真)。ハチやアブがやってくる。写真はセイヨウミツバチ。

樹液を吸うルリタテハ(写真)。 翅を閉じた状態では本当に地味だ(写真)。

2016-06-18

ネジバナが咲いている (写真)。 野生のランをもう一枚、ノヤマトンボ (写真)。まだつぼみだが、もうすぐ咲くだろう。 咲いても色は地味なまま。 こちらも地味な、ナワシロイチゴ (写真)。 左の2つの花は、これでも開花中。色が薄いのが萼片、濃いのが花弁で、これ以上ひらかない。

ヤブカラシは庭ではびこると始末が大変だし、花は地味だが蜜を吸う虫には人気だ。アゲハが吸蜜中 (写真)。 ヒオドシチョウは樹液が好みだ (写真)。

シロテンハナムグリ (写真)。メタリックな質感が魅力だ。

あと、準備しながら載せそびれていた写真を2枚。まず、カマキリ(たぶんコカマキリ)の幼体 (写真)は、体長1センチぐらいしかないが、しっかりカマキリのポーズだ。 もう一枚は5ミリほどのメタリックなハエ、 たぶんマダラアシナガバエ(写真)。このハエは、 その気で探すとけっこうあちこちの葉の上にいる。

論文を読みながら、新しいアイデアを思いついた。思いついたら人に話してみたり、書きとめてみたり。話すこと、書くことで頭が整理される。 せっかく字を書く練習中なので、走り書きせずにゆっくり書く。ゆっくり考えながらゆっくり書く。 昔、まずは墨を擦ってから筆で書いていたころとは比べるべくもないだろうが、それでも頭をていねいに使っている気がする。

2016-06-16

職場構内の花をいくつか。 道沿いではヒルガオが咲いている (写真)。 優雅な名前のユウゲショウ(写真)は、 マツヨイグサのなかまの外来種。 ちょっと目にきれいな種は引っこ抜くのに躊躇しがちで、その結果、外来種として成功しやすい傾向があるかもしれない。 ナンテンは鳥が種を運ぶのか、あちこちで勝手に芽生えて定着している。花が咲き始めた(写真)。中国原産。 シオデ (写真)や アカメガシワ (写真)は地味な花。

このところ、クモがよく目に入ってくる。もちろん物理的に入ってくるのではなく、 目で見て脳が認識する、という意味だ。この一週間ほどに撮った写真を並べてみる。 まだ成体ではない幼体が多いし、素人の絵合わせ同定なので、種名はいずれも眉につばをつけて見られたし。 ネコハエトリ(写真)、 ヤマシロオニグモ(写真)、 イオウイロハシリグモ(写真)、 ナガコガネグモ(写真)、 ササグモ(写真)、 ワキグロサツマノミダマシ(or サツマノミダマシ)(写真)。 もう一枚、私の体について部屋に入ってきたアリグモ(写真)。遠目にはアリだが、 脚は6本ではなく8本あるのが昆虫ではなくクモである証拠。 クモの目は昆虫のような複眼ではなく単眼で、ふつうは8個持っている(6個とか4個の種もあり)。 ちょっと異次元な感じだが、それは人の勝手な常識に照らしての感じ方だ。

しばらく前から、手書きの字を少しましにしようとして努力中だ (5月9日の様子)。 朝、ひらがなとカタカナを一通り書いてみたり。 少しずつ進歩している。 これまでは、小学生が書いたような字と言ったら小学生に失礼だと怒られそうなレベルだったので、伸びしろはたっぷりある。 なにごとも始めるに遅すぎることはないと言う。少なくとも、始めなければ進歩はなく、始めればゼロよりはずっとましになる。

2016-06-13

庭のナツハゼの実が熟してきた (写真)。直径数ミリ。

キキョウのつぼみ(写真)。 もう一枚、今にもポンと弾けて咲きそうなようす(写真)。 その翌朝、雨のなかで咲いていた(写真)。

とあるコナラの木はいつも樹液を出していて、さまざまな虫が集まる。 週末にはコクワガタが来ていた(写真) そのそばにいたのはヨツボシオオキスイ(写真)。

2016-06-11

ムラサキシキブ(写真)や オカトラノオ(写真)が咲きはじめた。 ネズミモチはしばらく前から咲いている(写真)。 外来のトウネズミモチよりも、なんとなくおとなしげ。

植物は写真をとる時点でだいたい種類は分かっているが、虫はまったく素人なので、あとで種類を調べるのが大変だ。 そもそも写真だけでは同定は無理というものも多い。それでもおおよそどのグループかが分かれば、ずいぶん見通しがよくなる。 アシナガバエの仲間(写真)は、先日撮ったの(写真) とは腹の膨らみ方が違う。別種なのかどうか。

虫の写真をもう少し。まずはツバメシジミ(写真)。すきなシジミチョウだ。 雨の朝、濡れたイロハモミジにいたのは、たぶんホシスジシロエダシャク(写真)。 きれいなガだ。 コガネムシの仲間、シロテンハナムグリがブンブン飛んでいた (写真)。前翅を広げずに、隙間から後翅を広げて飛ぶ。

一ヶ月たらず前にアカスジキンカメムシの幼虫を見た (写真)。 今では成虫になって、名前のとおりの姿を見せている (写真)。 ちょうど家の畑で、アカスジキンカメムシと似た名前のアカスジカメムシを見た(写真)。 アカスジカメムシの配色はサッカーの ACミランのユニホームそっくり、と書いている人がいたが、たしかにその通り。 この2種は、名前は「金」の有無がちがうだけだが、分類上は科が違う。アカスジキンカメムシはキンカメムシ科で、アカスジカメムシはカメムシ科。

のちの記憶のために、つくばの書店のその後をメモしておく。ことの起こりは今年の3月、有朋堂3店の突然の閉店だった。 先日のドラマ「重版出来」で松重豊と梶原善の「取次が倒産する時代だもんな」「そして書店の連鎖閉店な」というようなやりとりがあったが、 まさにそれだ。 「本の雑誌」の読者欄「三角窓口」にも、有朋堂の閉店を惜しむ投稿が続いた。 6月号には、しかたがないので超大型モールのチェーン書店に行ってみたが買いたい本がなかった、自分はやはり有朋堂の品揃えが好きだったのだ、 という投書が載っていた。私も有朋堂の閉店後まもなく、超大型モールのチェーン書店に行って、同じようにがっかりした。きっと同じ店に行ったのだろう。 さらに追い打ちをかけるようにLALAガーデンのくまざわ書店が閉店して、足元の地面が突然なくなったような気がした。 それから一月半ほどたって、LALAガーデンにはTSUTAYA が開店した。学園のほかの場所にあったのを閉じての移転だ。 行ってみたところ、カフェも併設されて賑やかげではあったが、棚は私が求めるものとはだいぶちがっていた。 上記の「超大型モールのチェーン書店」と近い。私には、狭いながらも西武5階のリブロの棚のほうが楽しい。 イーアスのくまざわ書店にまめに足を伸ばすしかなさそうだ。

2016-06-05

このごろ、数ミリ程度の小さな金属光沢の何かが葉のうえにいるのをよく見る。 ハエの仲間だ(写真1写真2)。 本当に小さいが、美しい。こんな生きものに気づけるようになって嬉しい。

職場の構内に植えられたシモツケが花盛りだ (写真)。 ハチやアブが集まってくる。セイヨウミツバチ (写真)、 トラマルハナバチ (写真)、 ハナアブの仲間 (写真)など。

イヌタデの花 (写真)。 子供のころは、赤まんまと呼んでいた。 そこにカメムシが来ていた。ハリカメムシとホソハリカメムシと、区別がむずかしいが これはハリカメムシか(写真)。 カメムシの花の蜜を吸うようだ(写真)。

2016-06-02

職場の構内でクリが花盛りだ (写真)。 そこにいろいろ虫がやってくる。 ヨスジハナカミキリ (写真)だの、 ヒメトラハナムグリ (写真)だの。 その近くにいた触角が長いガは、ホソオビヒゲナガガらしい (写真)。見た目そのままの名前だ。 もう一枚、たぶんアジアイトトンボの雄(写真)。

10年あまり前からコンピュータに触りはじめた老父の Windows マシンが、 Windows 7 から 10 にアップデートされてしまった。 以前から、家が朽ちるのと自分が朽ちるのとどちらが先かなどと言っていた。 確かに家もかなり傷んでいるが、私は 残り4年足らずになった Windows 7 のサポート期限との勝負も気になっていた。 とはいえ、Windows 10 に誘導するマイクロソフトのあの手・この手を振り払うすべを伝えるのは諦めていたので、 こんな日が来ることもなかば覚悟していた。

私のてもとには Windows 10 がインストールされた PC はないので、 どこそこの、○○と書いてあるところをクリックして… というサポートはもうできない。 当分は試行錯誤で本人に使い方を見つけてもらうしかない。 さいわい、メールで連絡があってから私が電話するまでの8時間、 いろいろ試して少しは使えるようになったようだ。 Microsoft は、Windows 10 は 2025年までサポートするとしている (Windows lifecycle fact sheet)。 Window 10 での暮らし方を覚えてくれたら、 少なくともあと 9年は安心して長生きしてもらえる。


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