Since 12 April 2002
Updated on 17 May 2002
植物の形が機能的な意味は,私が長いこと扱っているテーマのひとつです ( 「植物は形で勝負する」 など参照). 樹木の枝分かれ構造は特に興味があるところなのです. これまではコンピュータの中の仮想的な樹木がおもな材料でしたが, 2001年からホオノキ (Magnolia obovata) を材料にした研究をはじめました. 樹冠のできかたをコンピュータ内に再現し, その機能的な意義を考えるという狙いです.
北海道大学の苫小牧研究林 を使わせていただいて,ホオノキの構造を調べています. そのデータをもとに,コンピュータ内にホオノキのモデルを作ります. 名づけてMagnoloid Project (今,名づけました).
コンピュータのなかの木は,自由に形をいじることができます. もし,ほんとのホオノキと違ってこんな形だったら…という実験がいろいろ できます.そんなホオノキもどきと比較することで,ほんとのホオノキの 構造の意味が見えてくるはずです.
この構造の意味を知りたい,という具体的なアイデアはあるのですが, まあそれは論文を書くまでそっとしておくことにして, このページでは,Magnoloid モデルの開発作業の一部を公開します. 作業の進展とともに徐々に文章を追加していく予定です. 試行錯誤の過程やデータ処理のやりかたなども公開されるかもしれません.
なお,このプロジェクトは,2002年3月の生態学会で いただいた喝 に背中を押されて進行中です.