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Updated on 2005-01-12
学会などで発表するときの心得について, 自分でもいくつか文章を書きました .ネット上で探すと,ほかにもいろいろと見つかります. こうした文章を参考にしたり,学会やセミナーで人の発表のいいところ, まずいところを見極める努力をしながら,自分なりの 「伝えたいことが伝わる発表」のスタイルを探していきたいと思います.
片山正昭さん(名古屋大学)の 研究発表の方法のページ には, 口頭発表の手引き などがあります.内容を詰め込みすぎず,研究の「核」をしっかり伝えるべし, と書かれています.
矢内浩文さん(茨城大学)の 独白:研究発表の心得 は,口頭発表の留意点を箇条書きに整理しています. 「求めるべきは,発表者の満足ではなく聴衆の満足である」 とは言いえて妙です.
市川周一さん( 豊橋技術科学大学)の 発表のしかた [初心者編] では,発表用資料の作り方にも詳しく触れています. 「形式に凝る時間があったら中身を吟味する方が良いのは言うまでもない」 に共感.
池原悟さん(鳥取大学)のページの 修論・卒論の発表会対策 は,大学の中での修論や卒論の発表会を想定して書かれたものですが,ほとんど そのまま学会発表にも通じます. とくに質疑応答について詳しく書かれています.
三中信宏さんの 実践プレゼンテーションテクニック −講演はショータイム!− は,講演のレジュメです. 講演いのち!(義務と演技)/壇上の主役はアナタだ/アナタの講演を買いたい/ 芸人として生きること/研究者業界での最適戦略とは?/興行主として暗躍する/ といった目次を見るだけで,ノせられてしまうような気がします.
松田卓也さん(神戸大学)の プレゼン道入門 ―科学研究の口頭発表、ポスター発表のよりよい手法― は力作です.短い発表で研究の内容を完全に理解させるのは無理, 狙うべきは「あなたの話が重要だということを印象づけること、 さらに、あなた自身が重要だということを印象づけること」という主張が 印象的です.
関山健治さん(沖縄大学)の 「私家版 学会発表マニュアル」 も力作です.ただし,文科系の学会発表を想定しているので, 発表時間が30分ぐらいだったり,OHPなどを使わずに聞き手に配布した資料を 使っての発表が普通だったり,と自然科学系とは異なるところもあります.
ところで,日本人男性の20人に1人は,赤または緑の視物質に変異がある赤緑色盲 なのだそうです. 岡部正隆さん(遺伝学研究所),伊藤啓さん(基礎生物学研究所)の 色盲のひとにもわかるバリアフリープレゼンテーション法 では,色覚の遺伝的変異にも配慮した色使いについて詳しく解説させています. 岡部さん,伊藤さんが雑誌「細胞工学」に連載(2002年7〜9月号)された 「色覚の多様性と色覚バリアフリーなプレゼンテーション」 は, ヒトの色覚の進化から説き起こされた,とても興味深い内容です.
ついでに私が書いた文章へのリンクも並べておきます.
聞き手に届く学会発表のために は,学会で人の発表を聞きながら,もっとこうすれば聞き手によく伝わるのに, と思った点を集めて整理したものです.
聞き手と触れあうポスター発表のために は,ポスターを介して聞き手にメッセージを伝えるための注意点を並べてみました. 美しいポスターを作る技術については書いてません.
学会やセミナーで質疑応答を楽しむ では,質疑応答を攻撃と防御ととらえずに, 発表者も質問者もやりとりを楽しむための留意点を書いてみました.
宴のあとに:学会が終わってからやること では,学会での経験をその後の研究にいかすために, 学会から帰ってからやっておくとよさそうなことをまとめました.