| Top page |    [ 前月← →翌月 ]    | 様子の目次 |

2004年10月

2004-10-29

12月10日〜12日に茨城県土浦市,霞ヶ浦湖畔で開かれる第36回種生物学シンポジウムの 案内が公開された. 私は会員ではないけれど,12日のシンポ「枝の伸び方から木の生き方が見える」の オルガナイザーになってます. 司会だけするのも物足りないから,ポスター発表でもさせてもらおうかと考慮中. 会員でなくても発表させてくれるということだし.

数日前,職場で年賀葉書の購入希望調査が回ってきた.もうそんな季節か…

2004-10-27

そろそろ来年3月の生態学会52回大会の申込み のことを考えないといけない.発表申込みの期限まであと1ケ月ほど. ネタはあるけど,発表の形式は口頭発表にするかポスター発表にするか. 口頭発表は学芸会的な高揚感があってよいが, ポスター発表の紙芝居的な触れあい感も捨てがたい.

22日に書いた,テキストファイルから読み込んだ行データの末尾の改行コードを 除く Perl のコードは,$data =~ s/(.+?)\s*$/$1/; ではなくて $data =~ s/(.*?)\s*$/$1/; とすべきでした./(.+?)\s*$/ だと空白行がマッチ しないので改行コードものぞかれません. 任意の文字一個以上(.+) か 0個 以上 (.*)かの 違いです.

2004-10-22

きのうは,朝から机のまわりを片付け始めた.始めちゃったら終わらない. セミナーをすっかり忘れて30分遅刻した. 夕方までかかって多量の書類などを廃棄した. これで必要なものへのアクセスが少しは速くなるだろう.

MacのPerl でのテキストデータ処理が思うようにいかないという相談を受けた. 調べたところ,文字列末尾の改行コードを削除する chomp が正しく動作しておらず, 1バイト取り残しているらしい.見えてる文字数よりもlength が返す値のほうがひとつ多い. Unix系,Windows/DOS 系,Mac 系で改行コードが異なるが, どのシステムで作ったファイルを処理するかによって ちゃんと動作したりしなかったりするみたい. chomp $data するかわりに $data =~ s/(.+?)\s*$/$1/; として試してもらったら うまくいったようだ.

研究所内のあちこちにフユノハナワラビ(だと思う)がいる (写真1写真2). 冬の…というぐらいで冬だけ緑のシダ. 胞子葉が,たくさんのぶつぶつ=胞子嚢をつけている. 一枚の葉の葉身がなくなって,胞子嚢だけが葉脈のうえに並んでいるということらしい.

2004-10-21

野外調査で雨が降ると紙に記録するのにこまる.ふつうの紙は濡れると書けなく なってしまう.無理に書こうと力を入れると破ける. 以前たくさん買い込んだ耐水紙はいくら濡れても鉛筆でさらさら書けるので重宝していた. そろそろ残り少ないので買わなきゃと思ったのだが,もう売ってないらしい.

ネットでいろいろ探したら, 紙誠株式会社という広島の会社のサイトで アクアフリーペーパーというものを見つけた. ウェブ上で注文できるので,ためしに 50枚だけ頼んだらすぐに宅急便で届いた. 濡らしてから鉛筆で書いてみるとすらすら書ける. コピーやレーザープリンターで印刷できるというのもありがたい. 前回の調査のデータなどを印刷したりコピーしたりしてフィールドに持っていくのに便利. これまで使ってた耐水紙は熱に弱く,レーザープリンタに喰わせると溶けてしまった.

あんまりぺらぺらなのも使いにくいかと思って薄いほうから二番目, 厚さ 140μのを買ってみたが,ちょっとごわごわ感あり. 一緒に送ってくれたいろんな耐水紙のサンプルを比べたところ, いちばん薄い100μのアクアフリーペーパーでじゅうぶんのようだ. 耐水紙 上質紙タイプというのもあって,こちらのほうがだいぶ安いが, 鉛筆の書き心地はアクアフリーペーパーのほうがずっとよろしい.

2004-10-20

最近,T and D 社の温度ロガーの データ通信プログラム一式をインストールしてみたところ,個々のプログラムはちゃんと 動くのだけれどそれらを呼び出すランチャーはアプリケーションエラーが出て動かない. 他の人のコンピュータではちゃんと動く.私の持ち歩き用 B5ノートではだめ. みんな Windows 2000 なのになんでだ〜としばし悩んだ. 他の人のシステムでは動くプログラムが自分のところでは動かないときには, 標準と違う設定にしてるところや常駐プロセスを疑うのが初手. 思い当たったのは日本語入力システム.私は WXG というものを買って使っている.

昔々の DOS時代,エディターは VZ Editor,日本語入力はWX II, ファイル管理は FD という環境でコンピュータを使っていた. CPU のクロック数が10MHz,記録メディアは5インチのフロッピーディスクがふつうで, しっかりしたケースの3.5 インチディスクがハイテクに見えた時代だった. WX シリーズはそのころからのお付き合い.

ただのランチャー(他のプログラムを呼び出すだけのプログラム)が, 特定の日本語入力システムに依存するなんてことはあるまいと思いつつ, とにかく標準の入力システムを MS-IME にしたら一発で動いた. 同じ現象でお悩みの諸姉諸兄のご参考になれば…なんて,ほかにいないでしょうね.

2004-10-19

いま,全国的にシカが自然の植物を食べ過ぎてることが問題になっている. 日光の五色沼のまわりのシラネアオイがほとんど食べつくされてしまったのは有名. 屋久島のシカも林床の植物をバリバリ食べているらしい.

屋久島では,シカの食事の話をいろいろ聞いた. 島にはサルもたくさんいるが,木の上で食事中のサルが下に落とす枝を目当てに, シカはサルの群れにくっついて歩くのだそうだ. また,伐採のチェーンソーの音が聞こえると,これまたふだんは食べられない 木のうえのほうの葉が食べられることを期待してシカが集まってくるという.

シカの好物のひとつはヤマグルマ. 屋久島ではスギなどの樹上に着生して,やがて根を地面にまでおろすという生き方を している常緑樹.ヤマグルマがのっかった大木が台風などで倒れると,たちまちシカが やってきて葉をたべる.地面からある高さまでは丸坊主,その上は手つかずで, シカの口が届く高さにきっちりと線がひける(写真). 屋久島のヤマグルマがみな樹上に着生しているのは,地面で発芽した個体はたちまち シカに食べられてしまうからではないかな.

2004-10-15

昨日,屋久島から帰還. 今まで10回近く行ってるのに,山の上のほうまで行ったのは今回がはじめて (山上の様子その1その2). 稜線上で根返った スギの地下部が風雨に洗われたさま などなかなかのオブジェである. 木にするする登り,高所の岩上をすたすた歩き, 山道を跳んで登り降りして息も切らさぬ人たちがいっしょだったので, 最初は生きて帰れるか不安になったが故障もなく帰れてうれしい. 登山道を辿りながらあちこちに小型の温度ロガーをつけてきた. 防水のロガーをさらにビニール袋に入れて,布の強力ガムテープで木に張りつけ, さらにその上から半分に切った発泡スチロールのカップを被せて直射日光除け (写真).

2004-10-08

ごくたまに(ほんとにたまに),このページに載せてる文書やプログラムが 何かの役に立ったというメールをいただくことがあります. これは,生きててよかったというぐらいうれしい,というとおおげさだけど, ほんとにうれしいです. 自分に自信がないだけに,人の役に立てたということが生きる励みになるんですね. 励みがなくても生きてはいくだろうけど.

ともかく,きのう学会発表の心得が役にたったと メールをくださった方にあらためて感謝. けさは,しばらく前に投稿していた論文の却下のお知らせメールがとどいてたけど, おかげで数十秒で落ち込みをのりこえた. 手をいれてからほかへ再投稿するべく想を練る.

2004-10-07

土曜日から屋久島調査の予定だったが,ちょうど台風22号とぶつかってしまうので, 一日遅らせて日曜日出発に変更.

きのうは人間ドック. 検査して健康になるわけじゃないという人もいるけど,手遅れになって後悔するのは いやなので,しばらく前から毎年検査している. 午前中で検査が終わり,午後には結果説明. さいわい異常なし.あいかわらず健康だけが取り柄か. 自慢の肺活量は 6,240 ml を記録したのに,看護士さんの操作ミスで その記録は印刷されず,やり直したら 6,090 ml になってしまって残念. 血液検査では採血担当の人があまり上手でなくて,針が血管を突き抜けてしまってかなり痛かった. 血の出も悪くて反対の腕でやりなおし.

2004-10-05

しばらく前から少しずつ書きはじめていた 私家版 生態学会全国委員活動レポート を公開します.まだ今年の4月のはじめまでの分しか書けてませんが,現在に追いつく べく,徐々に書き足して行きます.

2004-10-04

天気にはあまり恵まれない休暇が終わった.山と温泉の日々の予定だったが, 山を歩けたのは台風と前線通過のあいだの一日だけ.八甲田の高田大岳に登ってきました. 本日より業務に復帰.

6日間にたまったメールは260通で,そのうち160以上はスパム. ほんとの私信は20通たらず.順次対応していきます.

八甲田の報告を少々.標高が高いところではハウチワカエデなどが紅葉しているが, 数百メートルぐらいのところでは, ツタウルシなど紅葉がとくにはやい種類だけが 色づいていた.観光客のおばさんがなかば紅葉したツタウルシの葉を持って 歩いていた.日本に自生するウルシのなかでも一番かぶれやすい種類だが, だいじょうぶだったろうか.

イラクサ科のウワバミソウはミズとも呼ばれ,山菜として食べる. この時期のウワバミソウはむかごをつける. むかごごと煮びたしにしたものなどが宿の食事にもよく出てくるが, コリコリとした触感がよろしい.

登山道沿いのブナの倒木上にナメコとおぼしき茸を発見. ぬめぬめ感がいかにもそれらしい.


| Top page |    [ 前月← →翌月 ]    | 様子の目次 |