なにやらめんどうそうな調査依頼がきた.無視しようかとおもったが,「ご案内」を みると「先日は○○へのご協力のお願いにご快諾くださいましてまことにありがとうございます」 と書かれている.そういえばそんな依頼が来ていた気がするが,はたしてご快諾したのかどうか, 記憶がさだかでない.ご快諾しながらご協力しなかったらまずいな.
それはともあれ,明日から今週いっぱいお休み.山と温泉の日々です.
種生物学シンポの企画,シンポジウム「枝の伸び方から木の生き方が見える」 の講演者がかたまりました.私的な宣伝ページを公開します (>「枝」シンポのページ). タイムテーブルはまだ暫定案です. オルガナイザーのおじさん二名のほかは,大学院生かポストドクの若手ばかり. 新鮮な講演が聞けることでしょう. 種生物学シンポそのものの正式な案内は,10月に 種生物学会の会員に配布されるニュースレターに 掲載されるようです.
22日の代休に,ついでというか行きがかりというか, とにかく浜名湖花博に行った. 花といってももっぱら園芸品種や庭作りの博覧会. こんなのやっているとはつい最近まで知らなかったけど, 参加者が500万人になんなんとするのだそうだ. 平日なのにたいへんな人出だった.
笑えたのは 松尾芭蕉をテーマにした庭で, 長さ2メートルほどのバナナのオブジェが おいてある.もちろん芭蕉はバナナの仲間の植物だからで, 横に植わってる芭蕉がヒントになっている. 意味が分からなければ和風庭園に巨大バナナなんてなんのこっちゃと思われるだけだが, シャレの解説をするような無粋はなし.
青いバラのコーナーでは, 薄紫といった感じのバラが いまのところ一番青いバラとして展示されている. 遺伝子導入でほんとに青くしたバラは写真だけで, 「遺伝子導入により作成した青いバラは法律により公開できません」 というようなことが書いてある. 遺伝子を操作した植物は安全性の評価をしてからでないと実験室の外へは出せないのだが, この説明だけ読むと「遺伝子導入で作った青いバラ」の公開を禁止する法律があると 誤解する人がいそうだ.
ウォレミーパインの実物 が展示されていた.パインといってもマツ科ではなくナンヨウスギ科の一種で, 1994年にオーストラリアで発見されたもの.ある渓谷にだけ生育している. ジュラ紀〜白亜紀のころとほとんど形が変わってないらしい (>解説看板). 発見当時にテレビで「古代のマツが発見された」というニュースを聞いて,それだけじゃ なんだか分かんないぞと思ったおぼえがあるが,10年たって現物に会えた.
とうとう原稿を仕上げて入稿. 室生さんや中原さんのお手を煩わせながらぼやく日々 もようやく終わった(…という予定原稿を朝一番に書いて,これを堂々と サーバに載せることを楽しみに, また〆切当日にいただいた「僕もうできちゃったもんね」メール を印刷したものを横目に歯をくいしばり, いま晴れて入稿にこぎつけることができて,とてもうれしい). 明日は出張の代休をとります.
きのうは研究室のある建物が床掃除のため一日中入れなかったので, 無理して持ち帰り仕事はせず.ひさしぶりに筑波実験植物園へ. すっかり秋の雰囲気です. キバナアキギリはサルビアと同じ仲間. ゴンズイは,赤くて肉厚の果実が開いて つややかな黒い種子がむき出しになっている. ゴンズイはミツバウツギ科.こういう長めの科名はなんとなく通っぽくてよろしい. ヒナノシャクジョウ科なんてなおよい.見たことないけど.
〆切は眼前を通り過ぎていくというのに,なぜこんなにノらないのだろうか.
曰く
〆切は遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
…
ひとりオフィスのゆふぐれに
〆切おもひ涙ぐむ
また曰く
遅れつちまつた〆切に
いたいたしくも怖気づき
遅れつちまつた〆切に
なすところもなく日は暮れる……
人の不幸は蜜の味などということを申しますが, 他人が〆切を前に(あるいは過ぎてから)あがく様子などもまた楽しいものです.
…なおもあがいています.
あの人よりは早く…と心の支えにしていた人の脱稿のニュースにただでさえ 動揺し,生涯5本めの白髪を発見したばかりのところに, そのご本人より直々に「僕はもう終わっちゃったもんね,まさか〆切やぶる人なんて いないでしょ」メールをいただく.なんともありがたい.
あまりに励みになるメールなので印刷して机の前に貼り出してから, 本文は一通り最後まで書きとおした.土台ができればあとはなんとかなるだろう. なかなか論文を書けない若者のために (酒井さん)も読み返す. 「はっきりいって甘い!」という叱咤にふたたび身のすくむ思い.
環境研の地球環境研究センターのページに, 先日の台風でめためたにされた苫小牧の観測サイトの 速報が掲載されている. 被害状況の写真多数.すごいもんです.
先日,丸一日のお座敷の準備をせいと言われた件, こちらで考えた演目でよろしいとのお墨付きをもらって, きのうから本格的に準備をはじめた. 今年の12月上旬につくばの近くで開催予定の 種生物学会のシンポジウムです. 来週末までに発表者を決めて講演要旨も揃えなさいというけっこう無茶なスケジュール. ともかく,大学院生やポストドクのかたがたを中心に人選してお願いすることにする. 近日中に全容をご紹介できるでしょう.
それはそれとして論文執筆は進めないと. かなりやばいのでこの話題には触れたくない.だからもう触れない.
シナノキ科の植物(ボダイジュとかヘラノキとか)は葉が左右非対称なのがひとつの 特徴とされているが,同じくシナノキ科のモロヘイヤはどうなんだと聞かれたので, 実物で確認(>葉の写真).たしかに左半分 のほうが下膨れになってる.
このページの読者のかたから,竹中は小柄で小太りというイメージだと言われた. 実物は細長いです.182センチ. 日本最高の植物生態学者とは言いませんが,十指には入るでしょう. これまで自分の姿を載せたことはないのですが, 後ろ姿だけ公開. シベリアの池のほとりで紅茶を飲んでいるところ. ドラム缶の上に立っているのは,すこしでも高くて風が吹いているところのほうが 蚊の密度が低いから. 地面に座るとたちまち蚊が寄ってきた.
さて,執筆.
予定がいろいろと決っていく. いまさらながら月末にほんとの夏休みとか,来月は屋久島調査とか.
先のことはともかく,来週〆切の原稿が喫緊の課題. あの人よりは早く……と心の拠り所にしていた人がすでに脱稿という話もあって, まさに焦眉の急と言うべきか.
植物写真シリーズはお休みして,レナ川が北極海にそそぐ河口の町 チクシの風景 . 10年前の夏に撮影.道端に草一本生えていない. 正面のビルの壁に書かれているのはソ連邦時代のメッセージ「労働に栄光あれ!」 …というわけで執筆に勤しみます.
で,励むはずが,注文してた本も届いたもんで前々から気になってた Wiki を試してしまう. Wikiはだれでもブラウザ経由で書き込みができる web page のシステムで, cgi として動く. 掲示板と違って,他人が書いた文章もどんどん編集できるので,何人かで共同作業をしたり, みなの知識を蓄積していったりするのに便利. 釧路の生態学会の実行委員会もこっそり wiki を使っていた.
プロバイダ上でも,cgi が使えるなら自分の領域にプログラムを置いて動かせるし, 個人メモ蓄積用に,自分の PC に入れて使うこともできる. wiki エンジンはいろいろある. シンプルな YukiWiki は,Opera で編集しようとすると勝手に改行がなくなる不具合あり. PukiWiki は PHP で実装されていて,cool(このサイトを置いてるプロバイダ)ではすぐには動かなかった. PyukiWikiは cool上でも PC 上でも同じように動いて具合よさそう. さっそくローカルwikiにお仕事メモを書き込んでみたり.ああ,こんなことしてちゃだめだ…
今日の花は,そこらじゅうの道端に咲いている キツネノマゴ. キツネノマゴ科には園芸用に栽培品は多い(ツンベルギアとか)が, 日本のキツネノマゴはわずか数ミリの花. でも,正面から見ると花の奥へと誘わるる心地していとおかし. 誘われる虫はだれでしょう.
ここ数日の秋の植物シリーズにのように写真をこまごまと載せてると, 画像ファイルが増えていく.以前は適当に名前をつけたディレクトリ (img/autumn_plant/ みたいに)に入れてた. でも,しだいになにがなにやら分からなくなってきたので,あるとき思い立って一気に整理. 「様子」からリンクしてる画像はみな img ディレクトリ中の年のディレクトリ (2003とか2004とか)のなかの月ディレクトリ(01, 02,...12)にしまうことにした. たとえばきのうのネコハギは, img/2004/09/lespedeza.jpg . あとからネコハギの写真を探すには,様子ファイルのなかからネコハギを検索して, 何年何月に登場しているか見つければよい.
いっぽう,過去の「様子」は, log というディレクトリ中に年のディレクトリを作り, そのなかに 01.html, 02.html, .. 12.html というように月ごとにまとめてしまってある. 2004年の9月分は,log/2004/09.html.
統一ルールがない名前のファイルが何十も並列に置かれているという状態は 気持ち悪いので, そのほかの文書ファイルも自分なりに分類して階層構造のなかにしまってある. このページがあと10年続いてもたぶん破綻しないだろう. 突然爆発的に書きはじめないかぎり.
焦りながら論文執筆中.
きょうの花はネコハギ.マメ科の花が続きます. これにも 花びらの名前を書き込んでみる. いろんな種類の花で中心近くにマークがあって, 昆虫に蜜のありかを教える機能があるんではと言われている. これが蜜標(ネクターガイド). 蜜標を手がかりに正しく蜜を目指して動いてくれると, うまく花粉を持ってったり,持ってきた花粉をめしべの先につけたりしてくれるというわけ. 先日載せたクズの花でも, 旗弁のつけねに黄色いマークがあった.
丸一日のお座敷の仕切りをやらないかという声をかけていただく. 役者選びから任せるというお話.楽しめそうなので,前むきに 検討させていただくことにする.
ねじくれたノアズキの花が道端に咲いている. マメ科の花の花弁(花びら)には,旗弁(中央上の大きな1枚), 側弁(左右の2枚),竜骨弁(下の2枚)という名前がついている (マメ科でも放射相称の花の場合はこういう名前は使わない). ノアズキの花のどこがどれだか 注釈を書き込んでみる.
先週中にお座敷の準備はひととおり終わり,今週は論文書き.
このところ続けて植物の写真を載せてたら, なかなかよろしいという声をいただいた. 調子にのって(簡単にのります),もうしばらく秋の花シリーズで行ってみます. きょうはユリ科のツルボ. 花序の下から咲きあがっていく.写真の花序は咲きはじめて間がないようで,先のほうに これから咲くつぼみがたくさん用意されてる. ちいさいけれど,よく見ればユリ科らしい花.
来週末のお座敷にむけて準備中.2時間もあるが,いろいろ詰め込むよりも じっくり説明したほうがよいお座敷なので,理解を助けるための図をおおめに用意する.
あちこちでヘクソカズラが咲いている. 直径5ミリあまりの小さな花. アップで見ると, 中に毛が密生してること,花柱(めしべ)が2本に分かれて伸びてることが分かる.
あいかわらず新しいデジカメがうれしくて写真をとってます. 機種はニコンの coolpix 5200. 新しく覚えることが少なくてすむように,前に使ってたのと同じ coolpix シリーズから選んだ. 4センチまでの接写が可,中心一点焦点合せができて植物を撮影しやすい という理由で 5200 か 4200 に絞る. 解像度は 5200 は5メガ,4200は4メガ. どっちみちそんな高い解像度の写真はいらないので,4200で充分なのだが, 近くの家電量販店の店頭には 5200 しかなかった. 4200 をメーカーから取り寄せるよりも特価販売中の 5200 のほうが安いというので 5200 を買った.いまのところ満足してます.
学会がおわったあとは,フォローのメールをたくさん書くことになる. 約束した情報の連絡,あたらしい共同研究の打ち合わせ, お世話になった人やあらたに知りあった人へのあいさつなどなど. おそらく生態学会参加者のあいだでやりとりされるメールは何万通になるだろう. 大会のコミュニケーション誘発効果は大きい.
サイト内検索の入力フォームをトップページの下につけてみる. 様子の目次にも様子内検索を配置. 自分の便利のためです. あれについて書いたのはいつだったとか,そもそも書いたのかどうなのかとか, すぐ忘れてしまうから. サイト内の検索にGoogle.comを使う方法(結城浩さん) を参考にさせていただきました.