おっくうな予定の前に、気が重いと感じる負の感情の総量と、 終わったあとに、やれやれ、せいせいしたと感じる正の感情の総量とを比較すると、 終わったあとの解放感はすぐに忘れてしまうので、圧倒的に負のほうが大きい。 なんだかずいぶん損な感じだ。済んだことの解放感を何度も思い出すというのも後ろむきだ。 事前の気が重いという気分の総量を減らすほうがよい。
家の窓の外にはりついていたスケバハゴロモ (写真)。 居間から外を見ていて見つけて、なんだか分からないがおもしろそうなものがいると興奮しながら写真を撮った。 1センチほどの虫一匹でワクワクできるというのは、ありがたいことだ。
土手で咲いているセンニンソウ (写真)。クレマチスの仲間だ。 ノアズキも花盛りだ(写真)。 このひねりがおもしろい。
ヤノトガリハナバチ (写真)。 その名のとおり、腹の先がとがっている。
今週の少々面倒なイベントの準備など。過去の失敗をいつまでも後悔したり、先のことをあれこれ心配して胃が痛い思いをしたりするのは体によくない。いっぽうで、過去の経験に学ばず、先のことを考えて準備することもしないのもまずかろう。過去はほどほどに反省し、先のことはできる準備だけしてあとは忘れる、ということができればベストか。 というわけで、とりあえず忘れる。
松江から戻ってすぐ、見てきたばかりの島根県立美術館に北斎の作品の コレクション約1,000点が寄付されるというニュースを見てびっくり (参考)。 すごいタイミングだ。再来年の2月から3月にこのコレクションの企画展の開催を計画しているとのこと。 ちょうど自分たちの卒業旅行という時期だ。松江再訪を期す。
職場の構内の明るい林の下で、ツリガネニンジンが咲いている(写真)。小さめの花がまばらにつくので、全体像が見えるように撮る個々の花がよく見えない、 とても撮りにくい被写体だ。花のアップは別に撮る (写真)。 キキョウ科。
あちこちでキノコ(菌類の子実体の大きなもの)が顔を出している。あいにくキノコはほとんど分からない。土から出てきてからしぼむまでどんどん姿が変わってしまうので、図鑑との絵合わせも簡単ではない。 これはたぶんそうだろうと見当がついた、キタマゴタケ (写真)。
ガガイモが花盛りだ(写真)。 そこに来た、たぶんイチモンジセセリ (写真)。 チョウ目の昆虫をもう一枚、たぶんウンモンクチバ (写真)。地味だが、なかなかかっこよいガだ。
相変わらず、イタヤカエデではオオスズメバチが樹皮をかじっている (写真)。 そしてそこから出る樹液に集まるシロテンハナムグリ (写真)。 アミメアリもむらがっている。
火曜の夜にプチ夏休みから戻った。 旅行の主目的は、島根県立美術館で開催中の 小茂田青樹展。 速水御舟と親交があった画家だが、41歳でなくなった。 あまりメジャーではないので、この人のまとまった展覧会はそう見られるものではないと、 急遽行くことにした。 自然の中を歩く予定がなかったので カメラはコンデジだけ持っていった。 デジタル一眼2つを持ち歩く旅とくらべてなんと身軽なことか。 コンデジで撮った宍道湖 (写真)。
旅の途中で見た夢で、私のまわりがみな単細胞生物になっていた。 自分もそのひとつなのか、でも、こんなふうにものを考えているには、多数の神経細胞が シナプスでつながったネットワークがあるはずで、単細胞では無理ではないか、 などと夢のなかで考えていた。ものを考える自分というのを意識するメタな視点が夢のなかでも 確保されているのが興味深い。
会議で、大所高所からっぽいことをもっともらしく言ったあとは、 けっこういいこと言ったでしょと確認したがる自分と、 そんな自分をみっともないと思う自分、 そしてなにを偉そうなことをと眉をひそめる自分がいる。 ……などと自己分析する自分。きりがないな。
クサギが咲いている (写真)。 もわっとした甘い香りが漂う。 画面中央上の花は雄しべが斜め上に突き出し、雌しべは下に垂れている。 その右下の花は少し古い花で、雄しべは役目を終えて下に垂れ、こんどは雌しべが ピンと伸びている。こうして自花受粉が避けられる。
クヌギの木にノコギリクワガタの雄がいた (写真)。 小ぶりの雄は、このように大顎が前にまっすぐ伸びる。 翌日、もう少し大きな雄を見つけた。こちらはイタヤカエデ。 雌のうえに乗っている(写真)。
イタヤカエデにオオスズメバチがやってきて樹皮に穴をあける (写真1、 写真2)。 巣材を得るのが目的で、穴から出てくる樹液はたまたまの副産物なのか、 最初から両方狙っているのか、はたまた樹液が狙いなのか。 あいた穴はほかの昆虫にとってもありがたい。シロテンハナムグリ(たぶん)が来ていた (写真)。 こちらはぐっと地味に、コメツキの仲間のサビキコリ (写真)。 イタヤカエデの葉上に落ちている木くずを食べている。この木くずがスズメバチの仕業だとすると、 巣材ではなく樹液目当ての穴ということになるかも。真相はいかに。一日木のそばにいてスズメバチが 来るのを待ち、その行動を観察するしかないか。
ちょっと面倒な仕事が静かに近づいてくる。ぼちぼち準備はしている。 それはちょっと忘れて、明日からプチ夏休み。
首が左に傾きがちであることを人に指摘されて気がついた。 首が凝りやすい原因のひとつかもしれないと思い、まっすぐにするよう心がけてみたところ、 具合がよいようだ。 曲がった性根を入れ替えるのは難しいが、首をまっすぐにするぐらいはできるかも知れない。 ついでに、子供のころからずっ〜と懸案の猫背もどうにかしたい。 曲がったことは大嫌いだ!
コナラの葉にアリが集まっていた (写真)。 葉のまんなかに蜜腺などないし、なぜかと思ったら、よく見るとそこにアブラムシがいるからだった (写真)。 アリはたぶんクロクサアリ。アブラムシもアリも、若い今年の枝にもいる (写真)。
翅に部分的にプラスチックの裏打ちがあるような、へんなハエがいた。ヤドリバエの仲間らしい (写真)。 白いのは、胸弁といい翅の一部が発達したものだとのこと。
ポツダム宣言受諾から72年(受諾決定が8/14、発表が 8/15、軍への停戦命令が 8/16 とのこと)。 どんどん遠くなる。 今朝の新聞では、一面のトップでもなかった。 おととしの今頃、遠ざかることへの感慨をちょっと書いていた。
週末、しばらく外で写真を撮ってから室内に入り、ふと横の電気スタンドを見たら小さなダニがいた。 私の体についてきたのか。 ハモリダニだろうか(写真)。 葉につくアブラムシの幼虫などを食べるとのこと。 1ヶ月ほど前にもハクウンボクの葉にいたのを撮っていた (写真)。 体長1ミリほど。わずか1ミリのなかに脚が8本あったり口があったり。当然体の内部にも神経だの筋肉だの内臓だのの構造があって、自分で動き、自分で餌を探して食べてエネルギーを補給し、子供を残す。なんともすごい。
庭仕事をしたり家の中を片付けたり本を読んだりしながら過ごす連休。 とりあえず目前の締め切りはない。
ヨウシュヤマゴボウの花 (写真)。 なんとなく作り物めいた感じがする。
モンスズメバチがクヌギの樹皮をかじっていた (写真)。 巣の材料にするためか。 クヌギの樹皮に穴をあけると樹液が出る。2日後に同じ木を見ると、カブトムシが来ていた (写真)。
ヒメムカシヨモギの茎にいたクヌギシギゾウムシ (写真)。 長い口吻が先日の ハイイロチョッキリ(写真) に似たているが、ハイイロチョッキリはオトシブミ科、クヌギシギゾウムシはゾウムシ科。
職場の構内の池には、いきなり近寄らず、手前で立ち止まって様子をうかがうと、 ときどき鳥が見つかる。ずかずか歩いて行くとたちまち飛び去ってしまうので、 遠くから少しずつ近寄りつつ、望遠で撮る。この日は池を横切る橋にカワセミがいた (写真)。 それとは別の個体が飛び、ガマの葉にとまった (写真)。 腹の明るい橙色がよく見えた。
ハイイロチョッキリ(写真)。 体長は1センチ足らず。未熟なドングリに卵を産む。
クヌギの樹液に来る虫シリーズは、たぶんハコネエンマムシ (写真1、 写真2)。 体長5ミリ足らず。1枚めでは顎と触角が見え、2枚めでは背中の もようが見えている。なかなか1枚で全身をきれいに撮れない。
職場の構内で咲いているノカンゾウ (写真)。 ミズキの実が色づき始めた (写真)。
カブトムシの雌4匹が、クヌギの樹液が出ているところで押し合いへし合いしている(写真)。 ときどき、うーん、じゃまだ! という感じで他の雌を押しやったり、押されたほうが負けじと押し返したりする。基本は相手の体の下に自分の頭部を入れ、相手の体を浮かすこと。相撲とおなじだ。
地面にしゃがみこんで小さな虫の写真を撮るとき、 体を動かさずにじっと構えるので、蚊に対してどうぞ止まってくださいという状態になる。 とくに、動き回る小さな虫が相手だと、ちょうど撮りやすいところにきたり撮りやすい体勢になったところを捉えたいので、こちらはじっと待ち続け、その間、蚊は血を吸い放題となる。 数分のあいだに20ヶ所以上やられたりする。 そうやって撮った写真が、たとえばこれ (写真)。地面近くで樹液が染み出しているところにしゃがみこんで撮った。5個体の昆虫が見えていて、左上はショウジョウバエの仲間、中央右の黒くて丸い甲虫はたぶんエンマムシの仲間、ハコネエンマムシか。これで体長5ミリもない。そのあいだの茶色いのや、画面下部や左端やや下に部分的に見えているのは いずれも体長2、3ミリ程度の甲虫らしく、ケシキスイの仲間か。 身近にあるのに今まで見ていなかった生物多様性。 それにしてもかゆい。こういう虫は、こちらの体に防虫スプレイをかけていても 飛んで逃げたりはしないだろう。やっぱりちゃんと備えてのぞもう。
ようやく気温が30度を越えた。といっても最高気温が30.3度。 家のエアコンは、三週間ほど前に2日ほどつけたあと出番がない。
コマツナギが咲いている(写真)。 茎で馬をつなげるほど丈夫だというので駒繋ぎ。
職場の構内で撮ったコウチュウの種数を数えてみたら40種ほどだった。 もちろんまだまだいるはずだ。 週末にさっそく一種追加、ニジュウヤホシテントウ (写真)。 オオニジュウヤホシテントウほか類似種がいくつかいるようで、 種までの識別はむずかしいので、ニジュウヤホシテントウの仲間としておこう。
ノブドウの茎にいたアオバハゴロモ(写真)。 アップで見ると、どこかユーモラスだ (写真)。
絵日記だけでなくて何か気がきいたこを書こうと思っても、 気がきいたことをそうそう思いつける頭ではない。 無理に賢そうにするのは諦めて、思い切りくだらないことをひとつ。 休日の朝、素麺を茹でようとしてふとソーラン節が頭に浮かんだ。「ヤーレン ソーメン ソーメン…」 われながら会心のくだらなさだ。
8月に入ってから、最高気温が30度に達しない日が続いている。
小雨の中のノブドウ (写真)。 これでも開花中だ (写真)。
シラカシの下のくらがりにセンチコガネがいた(写真)。やがて落葉の下に潜り込んでいった。
池のコサギ三態 (写真1、 写真2、 写真3)。 サギは絵になる。