毎日数十本やってくるスパムメールは,フィルターのおかげでほぼ自動的に捨てているが, それ以外のメールは日々静かに降り積もっていく. 書類と同じで,どっかで思い切って処分しないと際限なくたまる. 2時間ほどかかって 3000本近くのメールを捨てて,すっきりした.
学会関係のお仕事のおかげていろいろ勉強させてもらっている. こんどは労働者派遣事業の勉強をしてしまった. ごく簡単なところでは厚生労働省広島労働局職業安定部の Q&A 労働者派遣事業. くわしくは厚生労働省のサイトのなかの 派遣先が講ずべき措置に関する指針 や 「派遣労働者」として働くためのチェックリスト, それから 労働者派遣法 (正式名称は労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律) そのものなど. 労働者派遣と請負の区別が重要らしい. 派遣される労働者を派遣先が特定するようなことは禁止. 労働法の専門家が個人で作っている 派遣110番によく寄せられる質問と回答例 のページは充実してる. 派遣会社アデコの よくある質問のページも.
おそらく年内の更新はきょうまで. 今年一年,おおきなトラブルもなく生きてこられてよかった. 来年は2005年.素因数分解すると 5 x 401.
ある組織のブラウンバックミーティングというものに呼ばれたのだが, ブラウンバックってなんだろう.会議の背景が茶色? 意味不明だ. 表紙が茶色の報告書を作るのか? ネットで調べたらたちまち解明. 昼飯を持参して食べながらの会議のこと. 弁当のサンドイッチを茶色の紙袋に入れてもってくるから brown bag meeting. バック back ではなくて,バッグ bag じゃないの. ハンドバックと同じか.
企画はあるけど作業がおいついてないページがいろいろある. そのうちのひとつ,生態学会の 全国委員活動レポートを久しぶりに更新. 8月と 9月の分まで掲載した. 全国委員会は年に一度,学会の大会のときに顔を合わせた会議をするほかは すべてメールでやりとりしているので,メールを見ればいつなにを審議して, 自分がどういう意見を出したか分かる. だから何ヶ月もあとから追いかけてレポートが書ける.
23日の午後,電子化整備検討委員会の作業報告のために,生態学会の常任委員会に参加. 事務局の固定化・整備をめぐる議題などでいろいろ審議. おもしろかったのは,野外安全管理委員会の委員を候補者のなかから選ぶとき. この委員会は企業との対応もある(保険会社とか?)ので, (男性なら)ちゃんとネクタイが締められる人がひとりは必要だ, と会長からの要望があった.そういうことができるのはだれだ?と候補者リストを ながめ,この人ならできそうだ,という理由でまず一人が決った. こんなことで候補者を絞れるというのが生態学会らしい.
ネット上にないものは存在しないに近くなってるという話題 (11月24日)に関連して. ネット上にあっても埋もれてしまって存在が希薄では意味がない. 検索すると何百万ページもヒットする鈴木さんや佐藤さんはたいへんだ. 名前が普通名詞になってしまう谷さんや森さんもノイズに埋もれやすそう. 鈴木新(あらた)さんは鈴木新監督(しんかんとく), 三中(みなか)さんは第三中学校と勝負だ. 文字の種数が少ないアルファベット表記の世界はなおたいへん. ミドルネームをつけてみたり,ファーストネームを姓のように使ったりと 工夫している人もいるようだ.研究者を長く続けるつもりの人は, 重複しにくい名前の表記法をはやめに決めるとよいかも.
花粉症の症状が本格化してつらい.薬は年が明けてからのつもりだったけどもうだめ, 医者に行くぞと診察券を取り出してみたらきょうはは休診じゃないか. 明日は東京で一日会議だし.せめて今日明日は冷え込んで,スギを眠らせてほしい.
午前中の会議は生態学会の事務局整備検討委員会.午後は同じく生態学会の 常任委員会に出て,電子化検討委員会の作業の報告をする. 委員長のつごうがつかないので代理出席. 数千人規模の学会の運営となると,担当者の才覚頼りでなく動く体制を作らないと いつか破綻するだろう.
集中講義のレポートで出してもらったプログラムにコメントをつけてお返しする. 全部で14人分.どんなプログラムでもよいとしたので,じつにさまざま. オーソドックスな統計計算プログラムあり, アミノ酸やDNA配列解析プログラムあり, 積雪量の日変動シミュレーションプログラムあり, はたまた宝探しゲームや人工無能系の対話プログラムあり (>出力例). 楽しませてもらいました.
「○○は永遠に不滅です」というのは(永遠と不滅がかぶってるというのはおくとしても) 無茶な物言いだ.いつまでも続いてほしいという希望は分かるけど, 人の世に不滅なものなどない. せめて,よきものの終わりは惜しまれながらも明るいものであってほしい. ある研究室から,教授の退職をもって解散します,ついては解散記念パーティーやります という案内が届いた.名前だけは残りながら 中身がなくなっちゃったわたしの出身研究室のことを 数日前に書いただけに, パーッと打ち上げてきれいに終わりましょというのがうらやましい.
しばらく前からスギの花粉が飛んでいる. わたしはまずのどが気管支炎みたいな感じになる. 来シーズンのスギ花粉飛散量は例年の2倍という.少なかった今年の20倍 ( 花粉症*ナビ - 2005花粉飛散情報 ). 憂鬱.
技術的質問のやりとりでは, スムーズに問題点が伝わる場合もあるし,なかなか伝わらない場合もある. 先日,プログラミングについての質問メールをもらったとき,なにがしたくて, どういう意図でプログラムを書いていて,どううまくいかないのかが分からなかった. そこで,結城浩さんの 技術系メーリングリストで質問するときのパターン・ランゲージ を参考にして質問を整理してくれるようにお願いした. すると,この文章中の 質問のためのテンプレート をつかって書きなおした質問メールがきた. これがもう涙がでるほど分かりやすかった. 問題の解決方法もすぐに見つかり,お返事することができた. 質問をくれた人も,このテンプレートを使ってたら質問を書くのがすごく 楽だったという.
このテンプレートは,プログラミングに限らず,ソフトがうまく動かない, 測定がうまく行かない,機械がうまく動かないといったときに使えると思う. もちろん,今回の場合のように,メーリングリストへの投稿ではなくて 個人的に質問するときにも有用です.
しっかりと記憶と結びついたにおいというものがある. たとえば塩素のにおいは,水泳部に所属していた高校時代の記憶をよびおこす.
子供のころ,新しい本のにおいが好きだった.パラパラとページをめくるとにおいたつ 独特のかおり.読みはじめる前の期待感とつよく結びついている.ところが最近の本は このにおいがしない.すっかり忘れていた. ひさしぶりに思い出させてくれたのが,きのう届いた「植物生態学」(朝倉書店). 3年近くまえに動きはじめた企画で,わたしも10人の共著者のうちのひとり. この本のページをめくると,あのなつかしいにおいがするではないか. けっこういい値段の本(税抜きで 7,500円)だが,どれだけ売れるのだろう. ともあれ目次情報を載せておきます. 自分の担当した章だけは詳細目次も. 著者割だと 15%引きになるそうです. 購入を希望されるわたしのまわりの方や ゆかりの方はご連絡ください. わたしから出版社に連絡して, 直接ご本人に送ってもらいますので.
生態学会は学閥の力学でものごとが動くところではないので, だれがどこの研究室出身かはほとんど意識しない.だもんで3年間気がつかなかったが, この本の著者10人のうち私をふくむ4人がおなじ研究室を出ている.で,その研究室の いまはというと… 看板は「植物生態学研究室」なのだが, もはや生態学の研究者はいない.研究室のページの最初には 「植物生態学は研究していません、あしからず」とある. そうなった経緯について語るつもりはないし,そもそも多くは知らないのだが, 感慨はあります.
枝シンポでは,大学院生とポストドクの人6人に講演をお願いした. 生態学会のシンポなどによく登場するようないわゆる有名人ではないけれど, 学会で個人的に話をした,別刷りを送ってくれた, 大学院の集中講義に行ったときに話をした, 個人のウェブページを見た, メーリングリストに投稿しているのを見た, 用事があっておじゃました研究室で話をした, といったさまざまなご縁で繋がっている人たちに打診メールを送ったところ, みなさん快く引き受けていただいた.
そうやって来てもらった若者たちの活躍に目を細めたり, 定年後のくらしの夢を語る人のはなしに共感をおぼえたり. このまま好々爺になっていくのだろうか?
種生物学シンポジウムから帰ってきました. 霞ヶ浦を眼前にのぞむ宿に泊まり込み, ひとつの会場に100人たらずの参加者がみな集まる. 演者ひとりひとりの持ち時間は50分.なかなか充実感があってよい感じです.
私がオーガナーザーになっている「枝」シンポは日曜日. 午後にはお客様がたも帰りはじめるのではと危惧していたが,まったく そんなことはなく,皆さん最後までとどまって熱心に聞いていただいた. 演者の熱意ゆえでしょう. 一番前に座っていた 矢原さんが,途中で パソコンを広げてキーボードを叩きはじめたので, 話にあきて内職してるのかとと思ったら, こんな実況中継 (12/12の日記)をしてたのでした. "「枝」シンポ3人目の鈴木新くんの講演中."とあるが,ほんとに文字どおり"講演中"に 書いて送ってたようだ.
あしたの夕方から 種生物学シンポジウム. 私のおしごとは初日のプレシンポジウム 「熱帯樹木は1年になんど伸び、なんど開花するか ―温帯産樹木の故地の1つを推理する―」 (八田さん)の司会と,3日めのシンポ 【枝の伸び方から木の生き方が見える】の司会+イントロ話.発表資料をつくらなきゃ.
ある委員会の委員候補としてわたしの名前を出したいという電話があった. 会議のときもネクタイしませんよと断ったうえで,いちおう承知する.
先月の集中講義のレポートの〆切は今週の月曜だった. 全部メールでもらったのでコメントを返すのも気が楽だ. 講義のときはがまんしていた「先生」呼ばわりももうおわり. これからもご質問,ご相談は歓迎,ただし「先生」呼ばわりしないこと,と連絡しておく.
数日前に 生態学関係リンク集の手入れをしたとき, 東北大の酒井さんの 進行状況 は「ウケ狙いネタと研究・教育ネタを必ず入れるというスタイルで 一貫しています」と紹介したのに,12月8日は研究ネタだけがまじめに書かれている. なんで?
ナンテンの赤い実が朝の陽を受けてあざやかだ.
きのうは,生態学会の事務局なんとか委員会のおしごとをいろいろ. いくつかの項目について今後の方針のメモを書いて関係者に送る. おりから, 個人情報保護法 施行への対応についての説明会が職場であったので聞いてきた. 「個人情報は識別される特定の個人のものだ(情報を集めた側のもの ではない)」ということだけは頭に入れておけと言われた. 学会でも,会員からあずかった個人情報はプライバシー保護と 情報セキュリティの両面から適切な管理をすべしということだろう. もっともだ. これも参考にして,学会員の情報管理についてメモを作製して関係者に送る. あとは電子化なんとか委員会のおしごとで,レンタルサーバの情報集めと 業者への問合わせなど.
きょうは(なるべく)論文の直しに集中しよう.
きのうは溜まったメールを処理し,20本あまり発信. メールを書きながら発見した同音異義語は 講演要旨集−公園用詩集. もちろん前者を意図したのだが,誤変換された後者はいかにも美しい. 公園用刺繍もいいね. なお,これまでで一番気に入ってるのは 進化遺伝学−深海田楽. 数千メートルの海溝の底でゆらゆらと揺れるこんにゃくの田楽のイメージがたまらない.
リンク集というものは,定期的にメンテをしないと リンク切れ項目が溜まっていく.しばらく放置していたが, 年内にはひととおり手入れをしよう. まずは生態学者のページなどをお手入れ. 生態学関連情報 のセクションに 屋久島研究ネットワーク(矢原徹一ウェブサイト内)も加える.
きのう屋久島からもどりました.12月だというのに台風にぶつかってしまった. 一日は風雨で仕事できず.帰る日は晴れたが風はつよい. 船は前日から欠航で,乗れなかった人が空港に来ていてどの便も満席, キャンセル待ちも大勢いたようだ. 私が乗る昼前の便はほぼ予定通りに鹿児島へ飛んだが,そのあとの便は ずっと欠航になっていた. で,私はラッキーと思いつつ鹿児島空港で地鶏黒酢南蛮御膳を食べていたら, 東京の強風のために羽田発着便が大乱れとのアナウンス.きょうはひょっとして 鹿児島泊まりかと思ったが2時間遅れて羽田から飛んできた飛行機で帰ることができた. 飛行機のやりくりの関係か,ひとつ前に飛ぶはずの便はさらに後回しになってたので, おおむねラッキーだったと言えましょう.
出版が遅れていた植物生態学の教科書(私も分担執筆している)が, 今月中に出るという連絡が編集者(朝倉書店)からあった. それに続いて,一部の著者の方からの "遅れたのは私のスケジュール管理が破綻したからです","いえいえ,それは 私も同様です", "いや,ほんとに最後通牒を受けたのは私です" というお詫びメールが飛び交っていた.
羽田発つくば行きのバスの時刻が変わっていた.たぶん第二ターミナルオープンに あわせてのことだろう.ごく私的 i-mode ページの 時刻表を更新しておく.
屋久島に行くまえに論文の直しを終わらせようと思ったが,無理かな. わたしの仕事が終わろうと終わらなかろうと,淡々と時間は過ぎていく. 世界が自分を中心に回っているのではないことを実感できます.
永久凍土をめぐってちょっと人とやりとりをしたもので, むかし研究所内の一部局のニュースに書いた シベリア関連文書のことを思い出して ウェブに載せる.自分の研究の解説はほとんどなくて,一般的な解説.
ウェブページを再開した九州大学の矢原さんが,大胆にも公的スケジュールを完全公開している ( 12月の予定).こんなことしたら,営利目的誘拐を目論む人だの 政敵に雇われたスナイバーだの 空き時間をめざして仕事を投げてくる人たちだのに隙を見せまくりではないかと心配になるが, ダブルブッキングやトリプルブッキングを避けるという意図のようだ ( スケジュール調整に関するお願い). でも,時間があいてるかぎり仕事の依頼は断りませんという意思表示のようでもあり…