年度の変わり目には、去る人あり、去りそうで去らぬ人あり、知らぬ間に去った人あり。 私は、知らぬ間に去った人になりたい。
もうすぐ今年度が終わる。
芝生のうえをキタテハが飛び、やがて地面にとまった (写真)。 いかにも冬を越した感じの、くたびれた翅だ。
ツクシがあちこちに顔を出している (写真)。
学会のあとに行った山口県内の廃村跡地に、カラオケのカセットテープのセットが散乱していた。 セットのケース内にほとんど枯葉などが入っていないところを見ると、蓋がされた状態で落ちていた ものを、ごく最近だれかが引っ張りだして開けたものと思われる。 ある程度の年齢の人にはウケそうなので、『ポップス&フォーク』を写真におさめた (写真)。
旅先の写真を何枚か。マムシグサ(写真)はサトイモ科。 仏炎苞の色は、濃い紫色のものから緑のものまで変異が大きい。写真のものは緑色に少し紫が乗っている。
廃村のあちこちでミツマタが咲いていた(写真)。 そこにアカタテハが来て吸蜜していた (写真)。 ミツマタは中国原産で、野生ではない。人の暮らしの痕跡だ。
よく見ると、花序の外縁の花は白く、中心部は黄色い。中心部のほうが最近咲いた花なので、最初は黄色く、 しだいに色素が分解されるということか?たしかに、ネットで咲き始めたばかりの花序を探すと外縁の花も黄色い。
さまざまなデータ処理で、(自分で書くかどうかは別にして)プログラムを書いたほうがよい場合と、 手作業でやったほうがよい場合と、適切に判断しないと、労力が無駄になったり、結果の質が落ちたりする。 でも、自分でプログラムを書いた経験がない人にとっては、その判断がむずかしいようだと感じることが時々ある。 適当な判断基準はないものかと考えてみるが、なかなかうまく整理できない。
鹿児島での学会のあと、西日本の廃村を見ながら北上する旅を続け、昨夜つくばに帰着。
これからたまった仕事をばっさばっさと片付けないといけないが、まずは帰還報告に写真をちょっとだけ。 山口県内で見たチャルメルソウ (写真)。 全体を見ただけではぱっとしないが、花をアップを見るとおもしろさが分かる (写真)。 三叉になっているのが一枚の花弁。 チャルメルソウ属の生態の専門家である奥山さんの チャルメルソウのページ を見ると、両性花のように思われる。
カケスだ!と思ってカメラを構え、シャッターを押そうとした瞬間に飛び立ってしまった。 そのままシャッターを押したものの、尾の先すらも写っていなかった。 チャンスの女神には後ろ髪がないと言う。
諦めきれずにうろうろしていたら、ヤマガラがいた。 今度はとにかく前髪をつかむ一枚 (写真)。 これまた飛び立ってしまったが、その瞬間を撮れた (写真)。 飛び立つというより、飛び込むという感じだ。 すぐ下の地面に降りて、落葉をひっくり返したりして餌を探していた (写真)。
本日の午後からロードへ。何を学んで帰れるだろうか。
いろいろとじたばた。そして明日はもっとじたばたする予定。
例年、3月に学会で4,5日ほど留守にしてつくばに帰ると、あきらかに季節が進んでいるのを感じる。 今年はそのあとの調査と合わせて 9泊10日。3月後半の10日というと、ずいぶん世の中の様子が変わっていることだろう。 そして私は総白髪。そんなことはないか。
「はい、学会の準備はそこまで、鉛筆を置いて答案を提出してください」と今 言われても提出できるものは、ポスター発表、集会での講演ともどうにかできた。 とはいえ、その他にも締切が目白押し。
仕事の綱渡りのほか、庭の手入れも待ったなしだ。木々の芽が動き始める前に剪定をしてしまわないといけないが、 作業ができるのはおだやかな天気の週末に限定されるので思うようにはかどらない。 いちばんの大物のアキニレが今まで残ってしまった。 こんなに手に負えないもの植えるんじゃなかったと思いつつ立ち向かうここ数年。 曲がりくねり、細かく分枝しながら毎年1メートル以上伸びるし、材はけっこう硬い。 来年以降の剪定が楽になるように、思い切って切り戻すことにする。 脚立に乗ったり樹上に登ったりして直径15センチ以上の太枝を落とすのはかなりの緊張感をともなう作業だ。 総重量は数十キロ。枝の折れ方・落ち方を予測しつつ、ヘルメット着用で慎重に鋸を使う。
庭の、春の花々。 ダンコウバイ(写真)、 サンシュユ(写真)。 シキミの花はもうヒヨドリに目をつけられてしまったようなので、咲くそばから 食べられてしまいそうだ。 まだ無事な花をみつけて撮影(写真)。 畑ではホトケノザが咲いている (写真)。 ホトケノザは閉鎖花をつけるらしいが、ぱった見ただけではつぼみとの区別がむずかしい。
去年の夏の前に人からもらったラン(Encyclia)が花を咲かせた(写真)。 近くで見るとおしゃれな花だ (写真)。 お茶の香りがするというが、まだよく分からない。
デンドロビウムは咲きそうでなかなか咲かない (写真)。
来週の火曜から学会+調査で10日間不在。 年度末のこの時期に10日間いないというのは、けっこうなしわ寄せを生じる。 前に寄るしわの対応でいっぱいいっぱいの日々。帰ってきたら、後に寄ったしわが待っている。
先日買ってきたセロジネの花が、今週のはじめに咲いた (写真)。 画面の右のほうに水滴のようなものが見えるが、これは蜜。 花以外のところで蜜を分泌し、アリを呼び集めて食植性昆虫を撃退してもらうという戦略は 多くの植物で知られている。ランの花茎でもしばしば蜜が出ているのを見る。
カトレヤは少しづつ開花が進んでいる (写真)。 あと3つほどつぼみが残っている。
一昨日の、「ほんの少しでよいから自分もなにかを(文化に)付け加えられたら、それで人生満足」という話の続き。 「 聞き手と触れあうポスター発表のために 」は平均して1日に100件、 「R でプログラミング」は50件ぐらいのアクセスがあるようだ。 研究成果を発表したりデータを解析したりするのに、これらのページが何がしかのお役に立っているのなら、 それで十分という気がする。以って瞑すべし。まだ往生するつもりはないけど。
いつのまにか庭のマンサクが咲いていた (写真)。
どうしても見たい展覧会があり、数日前に駆け足の旅行。腰をかばいつつ無事に帰ってきた。 直立姿勢は体幹に負担がかかる。 それはともあれ、いろいろな人が創造し・伝えてきた文化を楽しめるのは、ありがたいことだと改めて思う。 ほんの少しでよいから自分もなにかを付け加えられたら、それで人生満足という気がする。