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2003年7月

2003-07-31

執筆中の論文で引用する文献に抜けがないように,きのう,今日と, Web of Science で文献を調べて,図書室でコピーして,ざっと目を通す作業を続ける. Web of Science は,研究所が契約しているので,自由にアクセスできる. その威力はすごい.料金もすごいけど,研究所の研究者一人あたりにすれば数万円なので, この便利さを考えればじゅうぶんに価値のある研究費の使い方だと思う.

久保さん(北大)の7月30日の 業務日誌で, データ構造について云々しているのを見て,私は Perl の入門ページでどんなことを書いたか, 無名配列無名ハッシュのところを読み返してみた. そしたらぼろぼろとミスが見つかった.「< >」 をそのまま書くと HTML のタグと 解釈されてしまうので,「&lt; &gt;」と書くべきところを,生で 「< >」と 書いてしまっているところとか(ブラウザは無効タグとして無視するので何も表示されない), 「無名ハッシュ」が「無銘ハッシュ」になってるところとか.

2003-07-29

HTML の勉強がはんぱなもので,ここに載せてる文書には, 文法的におかしなところがたくさんある.とくに古いものほどいいかげん. Another HTML-lint gateway で採点するとぼろぼろ. charset=Shift-JIS なんて恥ずかしい限り. 正しくは charset=Shift_JIS,ハイフンではなくて下線です.

いろいろ変なところはあっても,ブラウザが適当に解釈してくれるので 見た目には分からない.でもやっぱり気持ち悪いので,ぼちぼち直してます.

CanopOn の新バージョンは徐々に進行中. 機能はなるべく増やさず, 最初から表示されてる操作パネルの上ですべての操作できるようになっている ( CanopOn2 のスナップショット ,136K).

2003-07-28

最近の職場の様子.アカマツ林の林床に,ヤマユリがたくさん咲いている (写真). 花被片(花弁とガク片の区別がつかないのであわせて花被片)の長さが 20センチ近くになる.日本の野生の草本らしくもない大きさ. 香りも強いし,訪花昆虫の集客力はすごそう.

2003-07-24

小川みふゆさん(森林総研)のページの 過去の様子 の7月4日のところ,自分の行動を30分単位で1ケ月にわたって記録した結果, 自分は文章を書くのが遅いと思ってたのに,じつは文章を書くのにかけてる時間が 少なかったことを発見している. 私も思い当たって反省したけど,定量的データの力にも感銘をうけた. なにごとも,印象だけにもとづく議論はおおいにあやしい.

自分の研究に使うプログラムを自分で書こう のページを,完成直前のまま放置してたのに気がついた. 論文書きから逃避して,いちおう完結させました.

2003-07-23

このページの下にも書いたように,8月の中旬から下旬にかけて, プロバイダのシステム改変が予定されてます (> システム改定のスケジュール ). 1週間ほど更新ができなくなるものの,閲覧は可能らしい. この改定で,自作 CGI は今まで通り使えるけど,sendmail が使えなくなる. 去年だったら慌てたな.生態学会の大会公式ページを同じプロバイダに置いてて, 参加申込みページでは sendmail で受け付け確認メールを送ってたから.

ここ1,2年の間に,学会の参加申込みをウェブで受け付けるところがどんどん 増えてきた.どっかに大会参加受け付け CGI の作り方指南のページがあっても よさそうだなと思って,googleで「大会参加 CGI 受け付け」をキーワードに 検索してみたら,最初に出てきたのが, 「生態学会50回大会運営メモ」 だった.なんだ.自分で書いたやつじゃん.CGI の中身までは書いてないから役に立ちません.

2003-07-22

研究者が自分のページを作ることを勧める文章 「研究者がウェブで語れば皆が楽しい」 の最後に,分析化学が専門の 津村ゆかりさんのページ にある 個人ページの公開法について の紹介を書き加えました. これから自分のページを作ってみようかと考えている研究者にはいろいろ参考になりそうなので.

報われるかどうか分からない努力はつらい. 受理されるかどうか分からない論文を書くのは,報われるかどうか分からない努力だからつらい. などという分析をしてるあいだに,さっさと書くべし.

2003-07-16

論文はようやく第一稿を書いたところだが,投稿する時に同封する手紙を書いて 気分を盛り上げた.

論文書きと並行して, CanopOn の Delphi 化も進行中. 無料配布されている Delphi 6 Personal を使って,いろいろ試行錯誤しながら進めていく. JPEG 画像を読み込んで,拡大・縮小したり白黒二値化したりできるようになった. 現在の C++ 版の設計を改良して,内部の見通しもよくなりそうだ.

職場の,私の居る建物の近くで,そろそろ花期が終わろうとしているモッコクの花の香りが ムンムンしている (>波田さんの「植物雑学事典」の モッコクのページ).

2003-07-14

ある人に,ある仕事をお願いしたところ, 今年はできるだけ公的な仕事からは逃げて論文書きに少しでも精を出したいので見逃してくれ との返事がきた. ちょうど私も論文書きに精を出さなきゃと思って書いてる途中だったので,ついつい共感して 見逃してしまった.

2003-07-11

9月の植物学会 で発表予定の 森林の個体ベースモデルを使った多種共存系の動態の解析 の講演要旨を掲載しました.

2003-07-10

論文をバシャバシャと書く. なかなか論文を書けない若者のために を読み返したりしながら書く. とにかく最後まで書いてみて, その先は来週.

四十肩由来の頭痛はおさまって,いまは左肩から左腕が痛いだけ. ボール投げたりラケット振ったりできないのがつらい.

2003-07-08

先日,パソコン初心者の老父が添付ファイルをメールから取り出すのと, ワープロで作製した文書の一部をメールの本文にコピーして送るのを 電話でサポートしたが,1時間かかった. この大変さはなんなんだとしばし考えて, 生まれてこのかた券売機でキップを買ったことがない人が助けを求めて 駅から電話をかけてきたら似たようなことになるんじゃないかと思った.

「さっきから380円のキップを買おうとしてるんだけどだめなんだ」 「だめなんだってどうだめなの?」 「キップが買えないんだ」 「そりゃ分かったけど,なにをどうしようとしたの?」 「だから380円のキップを買おうと…」 「待った,待った,具体的にどういう作業をしたのか順を追って説明して」

というふうに始まって,

「まずお金を入れてみて」 「入れるってどこに」 「お金の投入口ってあるでしょ?」 「どこらへんにあるんだ?」 「どこだか決ってるもんじゃないから分からないけど,どっかにあるはずだから探して」 「…お金の投入口なんてないぞ」 「そんなはずない,硬貨投入口とかなんとか書いてある細いすき間はない?」 「…ああ,硬貨投入口ならある.でもさっきはお金の投入口って言わなかったか?」

などというやりとりがあり,

「で,380円入れたらキップが出てくるのか?」 「380円のボタンを押さないと」 「複雑だな……そんなボタンないぞ」 「ボタンじゃなくても,なんか押す場所ない?」 「どこが押すところかなんて分からないぞ」 「…じゃ,大きな黒い画面みたいなのない?」 「料金を投入してくださいって書いてあるこれか?」 「なんて書いてあるか分からないけど,それってどのぐらいの大きさ?」 「大きいぞ」 「えーと,およそ何センチぐらいとか見当でいいから教えて」

という辛抱の会話ののちに,まだお金を入れてないので液晶パネルにボタンが 表示されてないらしいことが分かり…

といった感じになるんではなかろうか. 先方に,券売機はおよそこんなもんだという概念モデルがないと, 即物的な指示をせざるを得ない,でも同じ現物を見てるわけじゃないからその指示も むずかしいということ.サポートセンターの人たちはどうやってるんだろ.

2003-07-07

四十肩のその後.左肩の炎症が首から頭へとひろがったらしく,左後頭部を中心に ズキン,ズキンと痛みが走る.だんだん間隔が短くなるとともに痛みの強度が強まって, 数秒ごとに来るズキンのたびに全身がビクンとなる.とても仕事なぞできないので, 木曜,金曜とお休み.一晩中ズキンとビクンで夜もおちおち寝られない. このあと一生ズキン・ズキンが続くとしたら, 私は生きつづける勇気を持てるだろうか,などと真剣に考えた.

もう一度医者にいったら,これまでより 強い鎮痛・消炎剤と筋肉の緊張をやわらげる薬をくれた.いまのところ,これでどうにか おさまってる状態. 肩の炎症は,首から頭に広がったり,胸の筋肉に広がったり,腕に広がったりするのだそうだ.

最期のときまで病床で書きつづけた作家とか研究者とかジャーナリストとかの話を 聞くことがあるが,すごい根性だと思う.私にはとてもそんな根性はない. せめて元気なあいだに書きましょう.まずは論文書きの再開.

2003-07-02

肩は動かさなければ痛まないところまで回復してきた. あとはじわじわと治るのを待つしかない. 運動は,じゅうぶんにウォーミングアップをしてから 無理のない範囲でやってよいそうだ. 今いちばん問題なのは, 肩の影響で首がめちゃくちゃ凝って,間欠的にズキン,ズキンと痛むこと. 肩の炎症をおこしてる部分を覆う筋肉やスジがそのまま肩こりや首のこりにかかわる 筋肉につながってるのでしょうがないらしいが, 頭脳労働にもいちじるしく差し障る. 論文書くにも根気が続かないぞ.

2003-07-01

一年半ほど前,右肩が四十肩になった(五十肩と同じ. 参考>豊里治療院のページの中の 五十肩 ). 一年あまりかかってじわじわと回復した. こんどは左肩が四十肩らしい.しばらく前から違和感があったが,日曜日の朝起きたら 何もしなくても痛い. また1年かかるのか.運動不足はない.むしろ使いすぎぐらい. 回復したら,運動前後のストレッチを入念にして末長く使えるようにしよう.

The Insignificance of Statistical Significance Testing (D.H. Johnson, 1999) の抄録を先日掲載したところ, さっそく久保拓弥さん(北大)の 業務日誌 (6月28日)で紹介していただいた. 曰く「「ゆーい差決戦主義」にとりつかれてるヒトは まずはこれから始めては 」. 久保さん言うところの「ゆーい差決戦主義」とは,統計的な有意差を 出すことをひたすら目指し,生き物の何を明らかにしたいのかが二の次になったり, そもそも有意差検定をすべきか,他の統計手法を使うべきではないのかといった 検討もなおざりにしたりといった傾向のことです.


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