生態学会はきのうで終了. 口頭発表やシンポジウムでとくに聞きたいものがない時間はいつもポスター会場にいた. とくに自分の発表の日は一日中居続け.朝ポスターを貼って,まわりをウロウロしてもどって みたら,私のポスターの前にお客様が立っておられたので,さっそくご説明. その後,入れ替わり立ち代わりおいでくださるお客様に説明を続けて, 気がついたら5時間以上休まずにしゃべっていた.そのあと,少しまわりのポスターを見ては 自分のポスターの前にもどって説明してを繰り返して午後5時に店じまい. 20回ぐらいは説明したかな.喉も脚も疲れたけれど,充実してました. おいでいただいた皆さまに感謝します.
しばらく前まで,生態学会の一般講演は口頭発表だけだった.一度に大勢のお客様に 宣伝できるが,研究内容をめぐって個人的に人と話をすることはけっして多くなかった. 夜ごとに大勢でわらわらと行く飲み会が,あたらしい知り合いを作ったり じっくり話をしたりするチャンスだった.自分の発表が学会最終日だと, 発表を聞いてくれた人と話す機会がほとんどなくてがっかりしたものだった.
学会のスケールが大きくなるにつれ,みんなが口頭発表をしようとするととても期間内に おさまりきらなくなって,ポスター発表の比重がしだいに大きくなった.はじめはなんだか つまらない気もしたが,人とのつながりをひろげる効果はむしろポスター発表のほうが 大きいようだ.自分のポスターを見に来てくれた人と,かならず直接話ができる. ほかの人のポスターの前にいけば,好きなだけ質問もできる.じつに楽しい. いつまでも一般講演で自分の研究の話をする現役の一研究者でいたいとあらためて思った.
ところで,わたしは人の顔の識別能力が劣っているようだ. シラカシとウラジロガシは区別できるが, 松嶋菜々子と松たか子の識別は自信がない. そのうえ,近年はとみに忘却力もついてきた. 今回話をしたのに来年の新潟大会でお会いした折りには すっかり忘れているなどという失礼がありましたらご容赦くださいませ.
明日から生態学会. その前にやっておくことはひととおり済ませ,送るものは送った. あとは忘れ物をしないこと.さいきん凡ミスが多いからちょっと心配.
大学院に入って以来,生態学会にはずっと参加してきた. 不参加だったのは,就職して研修と重なった1回と, いろいろ迷い悩んでいたころにパスしたのが1回だったか2回だったか. それ以外はいつもなにかしら発表してきた. この先も,ひとに聞いてほしいネタがある限りは参加しようと思うし, 聞いてほしいことをつねに抱えていたいと思う. '見る阿呆'より'踊る阿呆'ですよ.
毎日 慈恵医大耳鼻科の花粉症のページ で発表される東京・品川での花粉飛散量のデータをもとに, 積算飛散量のグラフを書く. 今年は立ち上がりが遅く,万を持して一気に飛んでいる. つくばは品川より少々遅れ気味だろうけど,参考になる. その年の総飛散予測量に近づいていくのが楽しい. 今年の予想は 8,000 cm2/日 程度ということになっているので,そろそろ終盤か. とはいえ,飛散量が予想とだいぶちがう年もあるので油断はならない.
きのう,布に印刷した学会発表ポスターができてきた. でも,期待と違って,折りたたむとしっかり折り目がついちゃう. 以前にほかの業者からもらったサンプルではいくらグリグリと折り目を抑えても 折り目が残らなかったんだけど. どうも業者によって使う布がちがうらしい. 鮮明度とトレードオフ関係にあるのか.要調査です. それでも,紙にくらべるとずっと扱いやすいのはたしかだ.
ここ数日,研究室の机のまわりをいろいろ整理中. 使えるものをとっておくのではなくて,使うものをとっておくようにすれば ものに埋もれないですむ.捨てるのはもったいないからとためこむと, スペースがもったいないことになる.思い切って捨てていく. 昔の論文の別刷りなど,いまさら請求がくるとも思えないし,10部程度ずつだけ 残してあとは捨てる.たいへんすっきりする.
生態学会の独自ドメインの登録が完了した.Ecological Society of Japan の esj が入ったドメインで空いていたのは esj.or.jp と esj.je.jp.当然 or.jp が欲しいところ だが,社団法人になってない生態学会は or.jp はもらえないのだそうな.やむなく,だれでも 申請できる esj.ne.jp を取得.ネットプロバイダみたいだけど,しょうがないですな.
生態学会まであと3日. 自分の発表 の準備はひととおりできたが, 行く前に終わらせておかないと不義理をすることになったり社会的信用に かかわったりすることがいろいろと.
私が植物の調査をしている九州大学新キャンパス予定地は, こんどの地震の震源にかなり近い. ライブカメラの画像を見るかぎり,造成地が大きくくずれたりはしていない.
毎年スギ花粉のシーズンになると,雄花が散ってくれるのが楽しみでしかたがない. 多量に落ちた雄花が吹き溜りに堆積しているのを見ると, 指差して笑っちゃうぐらいうれしい. わざわざ写真とったりして( 2003年3月28日撮影).今年もそろそろ落ちはじめた.
生態学会の発表をひかえ,自分で書いた 聞き手と触れあうポスター発表のために だの, 聞き手に届く学会発表のために だのを読み返して,えらそうなこと書いてるなと思いつつ,あらためて心を引き締める. そういえば,どちらの文章も,最近の発表機器の進歩をふまえた加筆をせねば. いまどき「スライドの文字の大きさは」なんて書いてるようではねぇ.
発表用のポスターはきのう印刷に出した.最近は便利になったもので, 布に印刷するポスターというのがある.折っても折り目がつかないので, 紙ポスターのように筒に入れていく必要がない.折り畳んでザックに入れていける. 今回,はじめてためしてみる. あちこちの印刷所でやってるみたいだが,たとえば こんなページ に宣伝があります.
これといって書くべき「様子」の変化はありません. 選手の金曜日からコンピュータはウラで計算しっぱなしなので, オモテでなにか作業しても反応はゆっくり. 生態学会のポスター作りもしたいが, ドラッグして5秒後にものが動くようでは困ります. こんなに時間がかかるとは思わなかった. それでも,いまさら計算をやめさせるとここまでの我慢が水の泡なのでひたすら耐える.
最近発見した 集団遺伝学講座は,そのまんま教科書一冊分に相当するような充実したページ. 日記のような情報発信もおもしろいけど,きちと体系的に整理された講座のようなページも すごく有意義だ. でも,催促する人も〆切もない状況でそういうページを作るのは,かなりの覚悟と勢いが必要だ. Perlのページ を作ったときにそう思った. 光合成の生理生態学講座を書き続ける 彦坂さん はえらい.
きのうからきょうにかけて,生態学会の学会サーバや2006年の大会(新潟)関係, とくに大会のサイト関連の用務がいろいろと舞い込む. 「社会的信用にかかわる」系なので,優先順位をあげて対応する. EAFES (東アジア生態学会連合)の大会も合同で開かれるので 準備はややこしそうだ.
オオイヌノフグリが咲いている(写真). クワガタソウ属. 二本の雄しべが突き出すようすがいかにも昆虫のクワガタのようで… と思ってたら,クワガタソウ,クワガタムシともに兜の鍬形状だというので 名づけられたようだ.なんだ,そうだったのかと納得しかけたらまだ正解でない. 牧野図鑑によると「果実は細いがくで包まれ,そのようすがかぶとのくわ形に似るので クワガタソウという」のだそうだ.雄しべじゃなくて果実だったのか.
スギの花粉はどんどん飛んでいるようだ.一気に飛んじまってくれ.
このところボケたミスが多い.土曜日は,封筒のふたを糊づけしようとして アンメルツヨコヨコをぬってしまった.いやに粘性が低い液体糊だとは思ったんだけど, 深く考えずにぬったら立ち上るメントール臭.
仕事に手をつけるのが遅れているとき,「忙しくて時間がなくて…」と言い訳したり, まわりも「あの人は忙しいからしょうがない」と言ったりする. でも,ほんとのところは忙しさというよりも優先順位の問題だと思う. いろいろ仕事をかかえているとき,どういう順番で処理しているか. 優先順位が高いのは,
温暖化についての中西準子さんの文章 を読んでの感想を 矢原徹一さんが書いている なかで, 「生態学者は、地球温暖化の影響を評価するための「代表的な100種の生物」と、 その観測点を提案すべきではないか」 とある.前むきな意見だが, そういう観測から定量的な結論を引き出すむずかしさも思う.
今日がきのうより寒いからといって地球の寒冷化が進んでるとは思わない. 日々の気温はすごく変動が大きいから. 2月より3月が暖かいからといって温暖化の証拠だとは思わない. 一年周期の変化パターンの一部だから. 去年の夏が猛暑だった,あるいは冷夏だったからといって,温暖化の証拠だとか, 氷期へ向かってる証拠だとは思わない.暖かい年,涼しい年の変動はつねにあるから.
丁(偶数の目)がでる確率が 60%,半(奇数の目)のでる確率が 40% の いかさまサイコロがあるとする.3:2のわりあいで丁が出るのだからかなり偏ってる. でも,このサイコロを10回ふったとき,ぎゃくに半のほうがたくさんでる確率は 16%以上もある. 丁半が 5回づつの確率も 25% .10回ふったぐらいでは,いかさまサイコロか どうか分からない.ためせる回数が限られているなら, 出目ではなくて重心の偏りを調べるような工夫が必要だ(※).
さて,生き物はどうか.いろんな(よくわからない部分もおおい)要因の影響をうけて, 分布も個体数もくらしも変動しているだろう.周期的な変動もあれば,ランダムな変動も あるにちがいない. 数十年に一度の山火事が,森林のありかたと密接に関係しているところだってある. 生き物の変動の性質は,気温の変動にくらべるとごくごくすこししか分かっていない. そんな対象を10年観察したデータから,温暖化の影響をどれだけ定量的に議論できるだろうか.
…というだけでは後ろ向きだな.とにかく,そういうむずかしさがあるから, ひたすら地道に調べましょうというだけでは効率わるそうだ, 頭を絞ってかしこい調査方法・検出方法を考えないと,ということです.
いつになく,まじめに長めの文章を書いてしまった.
(※)丁が半よりでやすく,それでいて丁の目3つ(2,4,6)は同じ確率で でるようなサイコロは設計可能なのか疑問になったけど,できそうですね. サイコロのウラオモテの目の合計は7に決まっているので, 半の目(1,3,5)のうちの2つがウラオモテになることはない. とすると,ひとつの頂点の回りに半の目3つが集まった,いわば「半の極」が存在する. サイコロ全体の重心と この「半の極」 を結ぶ線のうえにおもりをしこめば, その反対側の「丁の極」をかこむ3つの目,2,4,6が同じようにでやすくなるはず. もちろん1,3,5それぞれの面を重くしても重心移動の効果は同じこと.
雪だ.子供のときから降雪はまれなイベントという意識があるので, ついカメラを向けてしまう(> 職場の屋上から).
ここ数日,プログラム書きだの作図だのプレゼン資料作りだの. しゃべるのは自分ではないけれど,発表の日がせまってたので,かなり集中してしまった. そほぼ反射的に返せるような用件以外はちょっと対応がお留守になってました. すみません.そろそろ対応します.
ほとんどの作業はプログラムを書いて(C++だの Perl だの R だの)やらせるので, あとからでもこれらを見れば何をしたか分かる.分かるはずなのだが, あわてて書き散らかして作業したままにしておくと, 名前だけ見ても意図不明なファイル, コメントがほとんど書いてないプログラム, 試行錯誤の結果いらないことになった出力ファイルだのが混在して, わけが分からなくなってしまう. 今のうちに整理しないと.
きのうは,シミュレーション計算の試行錯誤あれこれとか, 別ネタで人の発表資料つくりとか.
きのうで2月が終わり.今年のスギ花粉は記録的な飛散量になるとの 予報 だが, 2月の飛散量はとても少なかったようだ(> 慈恵医大耳鼻科の花粉症のページ 3月1日の情報).これから一気にくるのか. そこらじゅうに花粉をふりまくスギと比べて,たとえばランはなんとつつましいことか. ひとつの花が数個から,せいぜい十数個の花粉塊(花粉がしっかり固まったもの) をつけるだけ.これを昆虫に他の花の雌しべへと届けてもらう.だれにも迷惑かけません, 私たちだけの世界でひっそりと,という大変好ましい繁殖のありかただ.