今日で5月が終わる.管理職業務が集中する4月,5月を乗り切った.
「様子」からリンクしている写真が,いつのまにやらずいぶん溜まった. 昔の写真を掘り出すのも大変なので,写真ページへのリンクを集めたアルバムページを 作ってみた(折々の写真から). 縮小画像をクリックすると,オリジナルのページへ飛ぶ. コマンドラインから呼び出せる画像縮小ツール (縮小専用)を 見つけたので,画像の縮小,リンクの設定,テーブル作成などはプログラムを書いて自動化できた. リンクしたい画像のURL を並べたテキストファイルを作れば,あとは一気. これがたまらない快感だ.
それぞれの写真についてのコメントは,これから徐々に書く予定です.
庭のホタルブクロが咲いた(写真).
家の庭に勝手に生えてきたネムノキが,つぼみの準備をしている.
(後日訂正:つぼみではありませんでした.順調に成長しているのは確かで,
今のところ高さ1.5mメートルほど).
多分今年が2年めのはずなのに.空き地にすばやく入ってすばやく育つ
先駆木本樹種の面目躍如.種子がどこからか運ばれてきて
生えている木は,ネムノキのほかにヒノキ,スギ,イロハモミジ,ケヤキ,
エノキ,シャリンバイ,モチノキ,ヒサカキ,シロダモ.
職場の構内でユリノキの花が咲いていると書いたのが 1週間ほど前(5月19日の様子)). そろそろ花びらが散りはじめた.地面に花びらが落ちている( 写真). これを見つけたら,上を見上げるとまだ花が咲いているのが見つかる. 先日,職場の環境報告書のために書いた 構内自然探索の原稿 を載せたが,構内を歩いていると,こういう文章のネタはいくらでも見つかる.
あちこちでスイカズラの花が咲いている (写真). この花の香りが好きだ.
久しぶりに,目前に迫った締め切りがない状態になった. 1週間ほど先の締め切りはあるが,これはたいした仕事ではないし,あとはみな6月以降だ. とはいえ,いろいろな締め切りが一段落したらやりますと約束していることもあったっけ.
すでに書いたかもしれないし,書いてないかもしれない.どっちか分からないけど, 自分のためにメモしておく.ずっとまえにある雑誌で読んだ記事の話 (Plant, Cell and Environment だったか?). 生物現象は階層的だと言われる.分子レベルのミクロ の現象から,生態系レベルのマクロの現象まで,それぞれに不思議があり,それに 取り組む研究者がいる.不思議を前にすると,人はその仕組みを追求しようとするので, 研究のスケールはミクロへと向うことが多い.かくて生態学者は生理生態学者に, 生理生態学者が生理学者に,生理学者が分子生物学者になる.
けれど,一段階ミクロのスケールで研究したら,その成果を携えてもとの現象へと戻ったり, あるいはそもそもミクロのスケールへと降りていかず,今見ている現象はさらに マクロのスケールの現象にどうかかわっているかを考えたりするのも 大切,あるいはおもしろいはずだ.つねに注目するスケールの一段上と一段下の両方に 目配りしよう,というような論旨だったと思う. 要は,自由にスケールのあいだを行き来する柔軟性ということか. そんな柔軟性を持っていたい.
常緑樹は今ごろ芽吹いているものが少なくない.タブノキの芽吹きは,去年の濃緑の葉と, 新葉の赤のコントラストがよい(写真).
職場では,2年前から毎年「環境報告書」というものを作っている. わが社ではこんなふうに環境に配慮してます,という外むけ報告書だ. 最初のとき,構内の自然を紹介するように言われて作文した (原稿). 昨年版は鳥の専門家が構内の野鳥の話を書いた. 今年はふたたび私が担当して,木に名札を付けた話を紹介することになった. 書いた原稿 を公開します. 先日職場の広報誌に書いたのと似たようなものだが,もっと写真が多くて楽しいはず.
生き物を知らずに「生物多様性」というキーワードをもてあそんでも しょうがないでしょう,というメッセージも入っている. 生き物に親しめば,「なんで守るの?」という問いに 「好きだから」という答えが出てくるかもしれない.それだってりっぱな理由だと思う.
きのうの日曜もぽかぽか陽気.仕事のあいまにカメラを持って構内を歩く. いつのまにやらユリノキが満開だ(写真). といっても,これではよく見えないのでもう少しアップ (写真). やっぱりよく見えないか. 3年前に,たまたま低いところに咲いていた花を撮った (写真). これなら分かる.
きょうは晴れて風も弱く,庭で写真を撮るのにちょうどよい. 体長1センチほどのカマキリの子供 (写真), おしゃれでいて,なんとなくユーモラスなカラスビシャク (写真), すっかり緑になった裏庭(写真)… 裏庭の写真には 種名がずらずらと並んだ説明がついてますが気にしないでください. シダが茂っているのがうれしいもんで,ついつい書いてしまいます,
午後,心躍らぬ評価仕事をしに自転車で職場へ向かう途中, たまたま同僚(非生物系)と並んだ. (植物の知識がない)室長が,植物の検索図鑑を買い込んで,それを抱えて山に行って 植生調査をするつもりなのだとか.そんなの無謀ですよねえと言うので, そりゃ無謀だと答える.行きがかり上,下見に付き合う約束をする.
出勤時に見るキンランの花はいつもつぼみで,いつ咲くのかと思っていたが, じつは昼間だけ開いていることを知った (写真). そうだったのか.リンドウのように光が当たると開くのか?
キンランの仲間は,コナラなどの根に共生する菌(イボタケなど)と共生するのだそうだ ( 参考情報:PDF). 木から栄養をもらっている菌と共生し,その栄養をもらう. 菌にとってはランとの共生は別段ありがたいことではないだろうから, ランが菌をだましているのか(化学的にコナラのふりをするとか). とにかく,そういうわけでキンランだけでは育たない. この話は先日の生態学会ではじめて知った ( 講演要旨.これはギンランの話).
先日, 失敗の夢の話を書いたが, ある人から自分も失敗の夢ばかり見るとのメールあり.フランス大使にパーティーに呼ばれたが, タキシードを着てこいとのこと.タキシードなど持っていないのでボール紙で作り, 墨汁を塗ってみたものの,着て手足を動かすと壊れてしまうという夢など秀逸だ.
時間をぬってシダの分布データの入力を少しずつ続ける.450種まで終了.ほぼ7割まで済んだことになる. 日本全国の 4500 足らずの二次メッシュ(2万5千分の1の地図1枚に対応)ごとの在・不在データ だから,450種で約 200万になる.そのうち「在」が 11万点あまり. 一種ずつ入力していると,いろいろなパターンに気がついておもしろい. いきなりポンとデジタルデータのファイルを渡されるより,じっくりと発想を育てられる. 手間はかかるが無駄な作業ではない.
夜の裏庭の片隅(写真). 風情があってよろしい. イロハモミジ,クロモジ,トクサ,ベニシダのシルエットが写っている.
平日の昼間は家にいないから,木々の芽吹きはどれだけ進んだか,つぼみは開いたかと, 夕食後にヘッドライトをつけて庭をうろつく. 暗くて遠くが見通せないだけに,歩きながらの発見があって楽しい. 外から見たら,かなりあやしい様子だろう.
評価したり,させたりの日々は今しばらく続く.
5月が終われば,いろいろなことが済んで少しは気が楽になっているはず. 6月になったら「探さないでください」モードで数日どこかに消えようか.
いまはとりあえず植物絵日記に逃避.芝地で寝ころがると満開のシバの花が見られる (写真). 北アメリカ原産のマツバウンランは, 細長い茎の先のほうに小さな花がつくので 全体像が撮りにくい (写真). 花のアップ (写真) を見るとたしかにウンランの仲間らしい.
いつのころからか,見る夢がすべて失敗の夢である. 昨夜は,雑誌の特集号の記事を私だけ忘れて書かずにいて印刷されなかった夢と, 酔っぱらって焼き網を火にかけ,長ねぎを載せたまま朝まで寝てしまった夢. (夢のなかの)翌朝それに気がついて,この失敗を連れ合いに報告するか 黙ってごまかそうか迷っていたようだ. この夢は正夢となり,(現実の)今朝,アジの干物を焼いたあと,朝食のあいだ ずっと焼き網の火がつきっぱなしだった(片づけのときに気がついて,ちゃんと連れ合いに報告した).
このほか,待ち合わせに大遅刻する夢だの,野球の試合に行ったところでグラブを 忘れたのに気がつく夢だの,人前でしゃべろうとしているのだが投影されるプレゼン資料 が支離滅裂で,何をしゃべっていいのか焦る夢だのと,想像力豊かに失敗している. 潜在意識で,よほど失敗を恐れる日々を送っているのだろうか.そんな管理職の日々も あと2年と11ケ月足らず.連休明けの今日はさっそく会議の日だ.
庭ではどんどん春が深まる.ヤマボウシのつぼみは日々大きくなり( 写真), イヌシデの新緑が午後の日を受けて光る( 写真).
この時期,管理職業務が多量に集中するという重圧感のいっぽうで, 休みの日が続くという解放感がある.この解放感にだまされると, あとで大変なことになる. 休日分を加減して業務量が決まっているわけではないから.
3月の生態学会での, R を使った自動作図の話の 資料を集めたページで, 円弧描画関数を定義したファイルを載せ忘れていた.これがないと へのへのもへじも描けない.
職場のアカマツ林内に植えられているナナカマドが花盛り (写真).