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2006年 2月

2006-02-28

膝関節の障害についていろいろ調べていてみつけた たはら整形外科 のページはなかなか充実しているし,よく整理されている. リンク集の 野外活動と危険回避,応急手当て のページに追加しました.

ここの院長さん自身の 腰痛の歴史 はすごい. 自分を実験台にして, 腰椎牽引療法 で引っ張る力はどのぐらいがよいのか 「この際、身を持って試そうと思」って,25 kg から 徐々に強くしてみた. 普通は体重の半分が適当(この人の場合,35 kg)とされるそうだが, 60 kg にしたところで 「耐え難い下肢痛が出現」して 「その後、症状は悪化の一途を辿り」 「3分間歩行で1分間の休憩が必要」になって, 「改めて、腰椎牽引療法の適応と牽引方法の重要性を思い知らされました」だって. その後の経過もふくめて,無茶はいけないと身をもって示していただいたお話でした.

2006-02-27

酒井さん(東北大)の'秘密作業'がついにベールをぬいだ. 『これから 論文を書く若者のために 大改訂増補版』. たんなる改訂版ではなく大改訂で,かつ増補版である. 本書は,もともと「これから論文を書く若者のために」であると同時に, 「これから研究をする若者のために」でもあった. 大改訂増補版には,あらたに『研究を始める前に』という章まで加えられた. 4月はじめに刊行予定だそうだが,これは4月から研究を始める若者に, 論文書きなんて先の話だと思わずにまずは本書に目を通していもらいたいという 著者の気持ちのあらわれだろうか.

これまで捻挫だの肉離れだの骨折だの,さまざまなスポーツ障害を経験してきた. きのうは膝をやってしまった.関節を強打し,しばし立ち上がれず.かばいながらの 歩行速度は当社比で10〜20%ほど.医者に行ったところ,おそらく半月板の一部が 骨に挟まれて傷んだようで,また靭帯もややゆるくなってるとのこと.しばらくは 負担をかけないようにサポーターでしっかり固定して経過を見ましょうという話だった. どのぐらい靭帯のゆるみで支障があるか,膝が抜けて困ることがあるかを観察. 運動に復帰できるとして,5,6週間してから徐々に試すぐらいだって. 今週中の野外調査は無理ですな. 今後はこういうことのないように,軽やかに蝶のように舞うフットワークを身につけよう.

2006-02-23

きのうは朝から降ったりやんだり.午後はずっとしっかり降っていた. 快適ではないれど,雨が降っても作業はできるので,一日濡れながら働く. そんな最中に携帯電話に仕事が追いかけてきてめげる. 宿に帰ってから,濡れた雨具だの調査用品だの記録要旨だのを部屋中にひろげて乾かす.

今日は一転してよい天気だった.優秀なお手伝いさんに記録係をしてもらったので, 平常の 1.5倍以上の効率で作業がすすんだ.頭をひどくぶつけることもなかったし. むかしから私はなんでも一人でやってしまう傾向が あるのだが,手伝ってもらえばそれだけ能率が上がるのも確かだ. 感謝しつつ反省する.

今回の作業は今日で終わりで,明日はつくばへ帰る.もう一度,1泊2日で来れば全部の調査が 終わるだろう.なんとか時間のつごうをつけて来ましょう.

2006-02-20

今日は朝から雨が降っている.そんなに強い雨ではなかったので,濡れながら調査を続ける. 昼前からは日が射してきた.とてもうれしい.太陽はすてきだ.

きのうの 写真にも写っているように,植生復元地のところどころに木の杭が打ってあり, そのあいだに竹がわたしてある.移植した木を支えるためのものらしい. 調査中には,斜面を移動するときの手掛かりになるというメリットもある. いっぽう,下を向いたまま移動したり,しゃがんだ状態から立ち上がったりするときに 頭にぶつける危険もある. 調査中,非常に頻繁にこれらの動作をするし,そもそも私は体のあちこちをぶつけやすい 性質だ(どういう性質だ?).さらに繁った草本が視界を遮るのも悪条件だ. というわけで,すでに何度もしたたかに頭をぶつけている. 今日もやってしまった.一瞬,首が折れたかと焦ったほどの衝撃だった. 10秒ぐらいしてから,首が回ることを確認して一安心. 調査中に首を折っても全然本望ではありません.

2006-02-19

博多から九州大学伊都キャンパスへのバスの窓から見掛けた垂れ幕に 「わかっとう? 言って良いこと 悪いこと」. 福岡市人権尊重週間の入選標語だそうだ. どうせなら,徹底すればいいのに.「言うてよかこつ,わるかこつ」とか(←あってるかな).

キャンパス内の植生復元地の調査は年々大変になる.高さ2メートルほどの セイタカアワダチソウの枯れた茎と,これにからまるクズとが地面を覆う( 写真.なにがなんだか分からないけど).このなかに分け入って目指す地点にたどり着くのが一苦労. 根元につけた番号札を探すためにしゃがむのに一苦労.マークした 稚樹の高さを測るために立ち上がるのがまた苦労.もがけばもがくほど, セイタカアワダチソウの枯葉などが首筋に入ってくるし. 日が射さず,底冷えするところに一日いて,腹に来たし. このペースでは,とても全部は終わりそうもない.どうしよう.

2006-02-17

今日は,明日からの出張前に済ませておかないといけないことをいろいろと処理する. あしたは,社長降ろしの内紛中のJALで福岡へ向かい(内紛前に予約した), 違法改築が問題になっている東横インに宿泊(改築発覚前に予約した). どちらも,危機感からサービスに気合いを入れてくれるとうれしいが,どうでしょう. せめて投げやりにはならないで欲しい.

きのう出たある会議の席での話題. 昨今,なんでもメールでぽんぽん投げておけば自分の責任は果たしました, あとはお願いします,いう風潮が広まってみんな仕事が雑になりつつあるあるんではないかという人がいた. たしかに,なんの説明もなしに「対応お願いします」と転送されてくる諸々のメールは 困りものだ.そんなメールが出張先まで追いかけてくる.

2006-02-16

出勤途中でわき道からでてくる車に巻き込まれて自転車の前輪がぐんにゃりと 曲がってしまうという,なんとも盛り上がらない朝. 人間は無傷だったので,よしとしましょう.

あさってからは九州大学の伊都キャンパスの植生復元地の調査.これまで 新キャンパス予定地」と呼んでいたが,晴れて 伊都キャンパス という名前がついたようだ. これまでの調査記録を 耐水紙 に印刷するなど,調査準備を始める. 耐水紙じゃないと,雨が降ったら作業が困難.鉛筆で書こうとしても,なかなか書けず, 力をいれると破れてしまう.かといって 雨が降ったぐらいで休んでいると,出張期間中に作業が終わらない.

2006-02-15

このページを見ていると最近元気がないみたいですが…とか, へこんでませんか〜というような声をいただく. いけませんな.ここでは明るく楽しく,というわけで研究の話題を書いてみる.

森林動態のシミュレーション計算の結果をいろいろなグラフにしてみた. 「親木の近くでは同じ種類の子供は育ちにくいので一種が独占しにくい →多種が共存しやすい」(Janzen-Connell仮説)というメカニズムを入れた場合と, 「種類ごとに種子を作る年がばらばら→少数者も,多数者がお休み中に一気挽回」 というメカニズムをいれた場合.どちらでも,たくさんの種類が共存しやすくなるのは 確かめられた.で,できあがった森林の様子になにか違いはあるかというと, これがまったく見当たらない.種類ごとの分布のかたまり具合にしても, 多数派から少数派までの個体数のパターンにしても, どういうメカニズムで共存しているかとは無関係に見える. となると,森でこういうデータをとっても,多種の共存のしくみについては, ごく限られたことしか言えそうもない. やみくもにデータをとってもだめだ.

…これが明るく楽しい話題かはともかく,生態学会での 講演 の話題にします. 

2006-02-13

私の Rページ中の, グラフの重ね描き のところを読んで,今まで理解できなかった ところが理解できた,というメールをいただいた.自分でも何がどうなっているのか なかなか分からなかったところだ.いろいろ調べたり実験したりして,自分なりに 整理ができたときはうれしかった. その成果がほかの人の役にも立ったというのは,ますますうれしい.

年度末で職場を移る人の,所内さよならセミナーのようなものの発起人代表に なってしまい,他の人が書いた呼びかけ文に私の名前がつけられる. 公開前に目を通してOKを出すにしても,自分で書いたわけではない 文章に自分の名前がつくのはとても落ち着かない. 少なくとも作家は決してこういうことはしないだろうなあ. もちろん作家を気どるわけではないけれど.

2006-02-10

今週は,森林動態シミュレータを改造して,久しぶりに C++ プログラミングを楽しんだ. こういう作業自体も研究の楽しさのひとつだ. で,シミュレータを動かしてなにが出てくるか. どんな答えが出てくるのかが楽しみな問題設定ができたところで,すでにワクワク感がある. 関連の文献を眺めながら,計算が終わるのを待つ. やっぱり研究って楽しいなあ,まだまだ研究したいなあ,などとあらためて思ったりする (わたしの 研究の動機).お願いだから研究させて.

2006-02-07

R-Tipsの作者の 舟尾さん からメールをいただく. R-Tipsを大幅に改訂したので,私の Rページ から R-Tips の各ページへのリンクの整合性がなくなってますとのこと. わざわざお知らせいただいて恐縮です.さっそく grep -n "r-tips" *.html > r-tips.txt でリンク箇所を 探して,それぞれ直す. それにしても R-Tipsはますますの充実.

人生はままならないと思うことも多いが,すべてがままならないわけではない. 今朝もちゃんと夜があけたし(目覚ましをかけ忘れたが), 寝ているあいだに泥棒は来なかったようだし, 事故にもあわずに出勤できたし(連れ合いが乗るはずのつくばエクスプレスは止まっていたので 常磐線の駅まで送ったが). 少々ままならないことがあったからといって,不幸ぶるんじゃないと自分に言ってみる.

きのうの夕方,職場の LANに,ウイルスが感染したコンピュータから大量のパケットが 送り出された.ただちに該当セグメントをLANから切り離し,パケット発生源の コンピュータを特定して,コードを引っこ抜いてからセグメントの運用を再開,という 顛末がイントラネットに掲示されていた. 発生源コンピュータには,職場で一括契約してるアンチウイルスソフトを 入れていなかったという.なんて不用心というか楽観的というか…

2006-02-02

久しぶりの更新. 観念し切って無念無想の境地に至ってしまったわけでなく, 単に時間がなかっただけです.

ひさしぶりにサイト内のあちこちの手入れをした. リンク集 を整理したり, 学会発表の要旨 を載せたり, 生態学会全国委員レポート を更新したり. '連続成功'の価値 のページに粕谷さんからコメントをいただいたので (私が解けないと書いてたところ,Taylor 展開で一発じゃないの,とのご教示) 書き足したり.

リンク集の 研究者のページのセクションでは,日記系サイトはあえて整理してしまい, 日記以外に内容のある文章や情報が載っているページを中心にした. 数年前にリンクした文章やサイトがいまだに元気だと嬉しい. しっかりした内容のページだと,検索してもあいかわらずトップ近くに出てくるし. 自分でも,少しでもそういうページを残していきたいものです.


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